高校無償化裁判本、出します!
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今日は、イオ編集部が7月中旬に発行する新刊本「高校無償化裁判 249人の朝鮮高校生~たたかいの記録」(樹花舎、800円+税、全160ページ)のご紹介です。
高校無償化制度が始まり5年3ヵ月が経ちますが、いまだ朝鮮高校ははじかれています。
現段階で差別が続けられているということは、これを「差別だ」と認識する人が少ないからでしょう。政府が率先して差別していることで、「朝鮮学校は差別してもいい」というお墨付きがつき、地方自治体の補助金は次々とカットされ、朝鮮学校はさらに厳しい学校運営を強いられています。
無償化裁判は、2013年1月に愛知と大阪で始まり、同年8月に広島、12月に九州、翌14年2月には東京でも始まりました。原告は現役の高校生や卒業生たちで、その数249人。本書は、かれらが朝鮮学校の存在意義・自己の存在証明をかけて闘う無償化裁判を応援したい!という一心で作りました。
内容を紹介すると…
巻頭のQ&Aでは、裁判に関する基本的な問題をまとめました。
第1章では、制度の始まりから、第2次安倍政権が朝鮮高校を無償化の対象から完全に排除するため省令改悪した経緯を、第2章では、各裁判における原告の主張や争点、座談会では無償化勝訴への展望をまとめています。
この間、日本社会では多くの日本市民が朝鮮高校生に寄り添い、裁判を支援しています。
第3章では広がる支援の動きを、第4章では1945年以降から現在に至る「日本政府の朝鮮学校弾圧史」を年代別にまとめ、巻末には東京無償化裁判の訴状など関連資料を載せました。発行は樹花舎さん。
現在、編集作業が追い込みです!。ご希望の方はイオ編集部までご連絡ください。(瑛)
「高校無償化裁判 249人の朝鮮高校生~たたかいの記録」もくじ
●無償化裁判って? きほんのQ&A
●第1章 無償化の始まりから省令改悪まで
1 ドキュメント 朝鮮学校はこうしてはじかれた
2 朝鮮学校排除し無償化がスタート、迷走する審査
3 安倍政権の発足と省令改悪
4 国連からも是正勧告
●第2章 2013年、無償化裁判闘争へ
1 無償化裁判は、愛知、大阪から
2 省令改悪後は広島、九州でも
3 首都東京でも、東京朝高生62人が国賠訴訟
4 論点すりかえる日本政府
5 補助金裁判も闘う大阪、府と市を提訴
6 座談会 民族教育の権利、裁判闘争でどう勝ち取るか
●第3章 無償化差別と日本社会
1 朝鮮学校支援の全国ネットワーク
2 無償化実現、補助金復活運動の現場
3 海を越え広がる支援の輪
4 無償化とメディア
●第4章 民族教育をめぐる権利闘争の歩み
1 1945~49年 産声上げた朝鮮学校、吹き荒れる弾圧の嵐
2 50年代 受難の時代を経て、新たな出発と発展
3 60~70年代 法的認可の獲得、「外国人学校法案」、広範な闘争で廃案に
4 80~90年代 進む社会的認知、各方面で差別是正
5 2000年代~ 変わらぬ差別と排除の論理、闘いの中で新たな支援の形も
6 在日朝鮮人の民族教育権とは何か―無償化問題が突きつける課題
●資料
東京無償化裁判訴状
無償化問題に関連し、国連人権条約審査委員会から出された総括所見など