40歳を迎えて
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日本各地で連日、殺人的な猛暑が続いている。夏なので暑いのは当たり前なのだが、この異常な蒸し暑さにはほとほと参ってしまう。
私事になるが、先月の27日に40歳の誕生日を迎えた。
幼い頃に抱いていた40歳のイメージは「立派な大人」。自分が不惑の歳になるのははるか未来のことだと思っていたが、いざなってみると時の流れの速さに驚くばかりだ。
孔子いわく、「吾十有五にして学に志し(志学)、三十にして立ち(而立)、四十にして惑わず(不惑)、五十にして天命を知る(知命)、六十にして耳順い(耳順)、七十にして心の欲する所に従いて矩を踰えず(従心)」。
1975年生まれはざっくりと「ポスト団塊ジュニア世代」とも呼ばれている。仕事の面では会社の働き頭。プライベートでは結婚して一家の大黒柱―。世間一般の40歳男性のイメージはこのような感じだろうか。孔子が「四十にして惑わず」と言ったのは今から2500年ほど前のこと。考えてみれば、孔子が生きた時代と今とでは社会環境も平均寿命も何もかもが違うわけで、既存の40代のイメージにとらわれる必要などないのだが。
厚生労働省によると、2014年の日本人の平均寿命は、男性が80.5歳で前年より0.29歳、女性が86.83歳で前年より0.22歳、それぞれ延びた。男性は3年連続、女性が2年連続で過去最高を更新している。このデータに自分を当てはめて考えると、ちょうど人生の折り返し地点に立ったことになる。
30代を振り返ると、40になる前に成し遂げておこうと立てた目標のうち、達成できたものもあればできなかったものもある。40代は自分にとってどのような期間になるのだろう―。さまざまな面で生きていくのが大変な時代だが、小さくても希望の火は心の中に灯し続けたい。
(相)