映画祭に行きました
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毎年秋に東京で開催される映画祭・東京フィルメックスが11月21~29日、有楽町のいくつかの映画館で開催された。これまで映画祭に足を運んだことがなかったが、スタッフとして働いていた友人に誘われ、オープニングで上映された映画「ひそひそ星」(監督:園子温)を観に行った。
映画祭開幕ということで、会場の雰囲気は日頃の映画館とは違いかなり賑やかで、海外からも人がたくさん訪れていた。前から3列目のど真ん中、報道陣の真後ろで映画を観るのもはじめてのことだった。
「ひそひそ星」は、人工知能を持つロボットが8割・人間が2割となった、人間が絶滅危惧種と言われる時代が舞台のSF映画。主人公は、宇宙船に乗り込み星々を巡りながら人間の荷物を届ける宇宙配達人だ。モノクロで描かれ、一つひとつの音が繊細。震災の傷跡が残る福島で撮影が行われ、今も仮設住宅に住む現地の方も出演していた。主人公が人間と会う中で、思い出や感情などといった「人間味」を感じ取っていくようすが印象的だった。人間の儚さの中に人間しか持っていないものが描かれているように思えた。ロボット開発などが進み人間の生活がよりよくなっていく中で、人間らしさというものに改めて目を向けたいと感じた。
開催中、他にもいくつか観たい作品があったが、時間が合わず断念。映画というと、どこの映画館でもやっている大衆受けする映画を観る機会が多いが、あまり知られていない良い映画が本当はたくさんある。今後「良い映画」をもっと探して観ていけたらと思う。(S)
Unknown
今から20年ちょっと前くらいまでは、TVでも普通に「いい映画」をやっていたんですがねえ。
いつの間にか広告屋とTV局がつるんでるカネ儲けや政治プロパガンダのための映画、人畜無害のお子様向け映画ばっかり放送するようになっちゃってますね。
スピルバーグでいえば、残酷描写キツめの近作『プライベート・ライアン』はしょっちゅう流してるのに、初期の傑作『激突!』や『ジョーズ』は全然放送しない…ってのは、何かがオカシイとしか思えません。
『自転車泥棒』や『哀愁』『独裁者』みたいな映画史に残る古典、『マンディンゴ』や『炎628』みたいな知る人ぞ知る名作(よろしければ全て検索して、どんな映画か調べてみてください。実際ご覧になるのが最上ですが)も、私の場合みんなたまたまTVで観ることができたんですがね。
とりあえず(S)さん、「良い映画」をお探しでしたら、「ワク」でくくられることが多い昔の映画を観るのがいいですよ。たとえば…
・チャップリンの一連の作品(無声時代もトーキー時代も含め)
・「ネオレアリスモ」期のイタリア映画(『ニュー・シネマ・パラダイス』とか『ライフ・イズ・ビューティフル』の源流です)
・「アメリカン・ニュー・シネマ」と呼ばれる一群のアメリカ映画(『イージー・ライダー』とか『明日に向って撃て』あたりが有名)
・黒澤明作品(ただし白黒時代の作品に限る。最低限『七人の侍』『生きる』『赤ひげ』は観ましょう)
…「どんだけ書くんだ」ってくらいの長文のうえ、趣味的な偏りが(笑)。まあダマされたと思って、いっぺん観てみてください。
コメントありがとうございます!
返事が遅くなってしまい申し訳ございません。
たくさんの情報、ありがとうございます!!
「良い映画」といってもどこか漠然としていて、なにから手をつけたらいいか分からないことが多いので、とても助かります。
私を誘ってくれた友人も映画が大好きなのですが、日本で映画がビジネス化してしまっていることをとても問題視していました。
人々に何か大切なものを投げかけることができる映画だからこそ、普及されにくい現状は悲しいですね。見る側である私たちも問題意識をはたらかせなくてはと感じます。