そこに雪はあるか
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最近めっきり冷え込んで来た。
この間の東京の積雪は、交通機関にかなりの影響を及ぼしたが、最もこたえたのがその寒さよりも、雪よりも、ここはコンサート会場か?というほど溢れかえった人だった。
その多さに駅のホームでなす術もなく立ち尽くした。
ごった返す人とすでに超がつくほどの満員電車。
あまりにも人が多すぎて中々電車に乗れないという状況が続き、目の前で通り過ぎる電車を何本も見送った。
「東京怖い…」
この日ばかりは特にそう思った。東京に雪が積もると、一大事になる。
真っ先にすることは、窓を開けて目の前の銀世界を携帯で撮影して「雪が積もりました」なんてSNSに投稿するでもなく、テレビで大都会・東京で悲愴漂う表情で恐る恐る歩く人々よ様子と、電車の運行状況を確認することだ。
あー嫌だな~。
こんな時、雪道でも滑らないスノーブーツも持っていない。
昔は雪が降ったらあんなにはしゃいでいたのに…。
やっとこさ電車に乗り、うんざりしながら駅の階段を登ると、壁に貼ってあるスキーのキャンペーンポスターの「そこに雪はあるか」という見出しを見て「うるさいなー」と盛大に腹が立った。
ポスターに罪はない…。
でも、積雪なんて年に数回あるかないか。その貴重さゆえにはしゃいだ人たちによる癒しの雪だるまが多数見られるのも、醍醐味かなとも思う。SNSでもお祭り騒ぎだ。
ある意味、ちょっとしたイベント事として楽しんでいたりもする。(麗)