プラハからブダペストへ、鉄道の旅
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中欧3ヵ国旅行記の第2回。
1泊2日のプラハ滞在を終え、2ヵ国目のハンガリーの首都・ブダペストへ。移動は飛行機ではなく、国際列車を利用した。
プラハからブダペストまで7時間弱。仕事柄、鉄道での長時間の移動には慣れているし、鉄道の旅は嫌いではないので、苦にはならなかった。外の景色を眺めたり、読書をしたり、音楽を聴いたり、食事をしたり、眠ったり。のんびり過ごしていると、あっという間に国境を2つ越えて目的地へ。大小さまざまな国々がひしめきあっている欧州ならではの旅だった。
プラハ中央駅を9時50分に出発。
乗った国際列車はこれ。
出発からしばらくすると市街地を外れ、車窓の向こうにはのどかな風景が広がる。
車内のようす。思ったより乗客も静かだった。
座ったのは4人がけのコンパートメント。
途中の駅。
17時40分ごろ、ほぼ定刻どおりに終点のブダペスト東駅に到着。
鉄道に限らず、飛行機も含めて欧州内の快適で便利な移動を可能にしているのが、ご存知シェンゲン協定だ。加盟国間における国境での出入国管理をなくして人やモノの行き来を自由にしようというEUの協定のことで、国境検査なしで国境を越えることができる。加盟しているのは26ヵ国。加盟国間でわずらわしい出入国管理がないのはこの協定のあるおかげだ。はじめにシェンゲン協定加盟国へ入る時の入国審査と、最後の加盟国外へ出る時の出国審査のみで、あとは原則的に自由に域内を行き来することができるという、旅行者にとっては嬉しい協定。この日、出発地のチェコからスロバキアを経てハンガリーと国境を2つ越え、3ヵ国間を移動したが、いずれの国も協定に加盟しているので入国審査はなし。国内を移動しているような錯覚におそわれた。
四方を海に囲まれている日本に住んでいると、国境と言われてもいまいちピンとこないが、海外に出るといやおうなしに考えさせられる。(相)