祖父母がLINEデビューした
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最近、祖父母がタブレットでLINEデビューした。(というより、半分強制的に始めてもらった。)
祖父は91歳、祖母が85歳。私の家から1時間ほどの距離に住んでいるので時間があれば会いにも行くが、高齢なので常に何かと心配だ。また、写真などを共有して、楽しんでもらえたらという思いもあった。
なかにはスマホなどの機器を駆使している高齢者もいるが、私の祖父母はほとんどそういったものを扱ったことがない。一応らくらくホンを1台持っているのだが、「電話をかける」「電話に出る」という操作以外は一切分からない。そんな祖父母はタブレットを見せても当然難しそうにしていた。とりあえず、「この絵(スタンプ)から何でもいいから選んで触って!」といいながら、簡単なスタンプの使い方から伝授。すると、出てくるスタンプが動いているのに大興奮。意外なところがウケるものだ。文字の打ち方も一から教えた。
こうして、祖父母とのラインのやり取りが始まった。はじめはこちらが何か送っても反応がなかったが、徐々に慣れてきたのか会話の内容にぴったりのスタンプが送られてくるようになった。教えられていない画面に切り替わってしまうと対処ができないので、そんなときはSOSの電話がかかってくる。
それを繰り返すうちに、次は文章も打ってくるようになった。短い文章でも一つひとつ、一生懸命打っているのが伝わってくる。小文字の入力などはまだわからないようだが、確実に使いこなしていることに驚きだ。今では「おはよう」から「おやすみ」まで、毎日「連絡」を取り合っている。
LINEといえば、既読機能がついている。これはしばしば厄介な機能に思われることが多いが、高齢者とのやり取りでは結構大事なように思う。むしろ高齢者にこそ必要な機能かもしれない。返信がなくても、既読がついていると家族としては日々安心だ。
高齢者のLINE利用が増えているという話も聞く。やはり、孫とやり取りしたいという理由が多いようだ。家族にとっても常に連絡を取ることは大事。LINEを含むSNSの留意点は見落とせないところだが、こうした面では少しでも便利に、有効に使っていきたい。(S)