大盛況! モンダンヨンピルコンサート in 茨城
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「モンダンヨンピルコンサート in 茨城 サランへヨ!朝鮮学校!」が7月1日、茨城県水戸市の駿優教育会館大ホールで行われました。各地から在日同胞と日本の方たちが駆けつけ、感動を共にしました。
「モンダンヨンピル(몽당연필)」とは、「短くなった鉛筆」のこと。「鉛筆を削って削って、これ以上短くなることができなくなるまで大切にして使う心」で朝鮮学校を助けようという意味で名づけられました。
2011年の東日本大震災で被害を受けた朝鮮学校を支援しようと結成された「モンダンヨンピル」。同年の4月から計18回のコンサートを韓国で行い、日本公演は東京、大阪、広島に次いで4回目です。
今では、被災地だけでなく、「高校無償化」問題や補助金問題などで逆境にさらされている全国の朝鮮学校と同胞社会に大きな勇気を与える存在です。
コンサートのオープニング「歓迎の舞」。茨城朝鮮初中高級学校の生徒たちによるサムルノリに続いて、日本のよさこいチーム「縁結、同心會」が登場。茨城初中高児童・生徒たちの舞踊と農楽が見事にコラボし、会場が一気に沸きました。
韓国からは、歌手グループ「ウリナラ」、歌手のイ・ハンチョルさん、パンソリ(韓国の伝統芸能)歌手のパク・エリさんとダンサーのホッピン・ヒョンジュンさん、日本公演初出演のテグム奏者のハン・チュンウンさん、ユニット「人気歌手」(ソン・ビョンフィさん、イ・ジョンヨル)らが出演。楽しく、感動的な舞台に、大きな拍手が送られました。
パク・エリさん、ホッピン・ヒョンジュンさん夫婦と、在日の舞踊家のソン・ヨンスクさん、太鼓演奏家のせきぐち のりあきさんのコラボも斬新でした。
出演者と観客が一体となって作り上げたフィナーレは、コンサート一番の盛り上がりでした。
「今公演を続けながら、私たちがしている活動が果たして合っているのかどうか悩むことがあります。しかし、舞台裏で、この公演の準備をしている子どもたちの姿を見たときに勇気を得ます。『間違っていないんだ』と…」。
司会を務めたモンダンヨンピル代表で俳優のクォン・ヘヒョさんの言葉に、5年に渡る「モンダンヨンピル」の活動が決して平坦な道ではなかったこと、また人々が互いに力と希望を与え合いながら、朝鮮学校のため、平和のために進んできたとことを感じました。公演は、それをひとつの空間で確認しあう場だったと思います。
朝鮮学校の子どもたちへの愛情があふれにあふれていた、モンダンヨンピルコンサート。大人たちに負けず、堂々と舞台にあがる子どもたちに、その力の大きさを改めて感じさせられました。朝鮮学校が、朝鮮半島と日本の「架け橋」になれる、そのことを見せられた気がしました。
政治的な問題が常に立ちはだかりますが、昔も今も、これからも、朝鮮学校の子どもたちの笑顔が、私たちが進む原動力になると思います。(S)