参議院選挙が終わって
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…与党を大勝させたのは、危機意識を持たず繁栄が続いていくと妄想できる他地域の人々だ。だとすれば、いずれ岩手、宮城、福島、沖縄以外の地域でも、これまでの経済成長願望路線では持たないような貧困、人口減などの状況が生まれてくるわけで、そのときには現与党のような政治ではいけないと覚醒してくれるはずだ。
夜明けの前が一番暗い。もうすぐ、岩手、宮城、福島、沖縄だけでなく日本全体の意識が変化してくるに違いない。その日を待って、社会を変えることを諦めずにいよう。
新しい夜明けは近い…。
上記のコメントは、外国人学校の受験資格問題が国会で議論された2003年、尽力してくれたある日本人のコメント。心から同感する。大学受験資格を外国人学校にも付与するとしながら、アジア系だけを排除しようという動きがあった時のことだ。
この問題は、朝鮮高校だけが大学側の個別判断にゆだねられるという「決着」を見たが、これは現在の無償化差別に連なる。ただ、2003年の大学受験資格問題は、日本の世論に外国人学校の存在を知らしめ、どうにかその教育を保障せねばという問いを投げかけた。国会でも、外国人学校が置かれた窮状に心を痛めた議員たちが議員連盟を発足させるという、今までにない動きが出てきたことが思い出される。しかし、中心的な役割を果たした議員は引退。議連は宙に浮いたままだ。
国会で、無償化差別などマイノリティの教育への差別が「人権問題」として議論にならない原因は、故・清水澄子参議院議員のように、問題解決のために必死に奔走する人が少ないことが一因だと感じている。だからといって落胆はしていられないわけで、ヘイトスピーチ規制に尽力したM党の議員が苦戦の末、当選したニュースは嬉しかった。
参議院選挙の結果は、今朝判明。改憲勢力は3分の2を超えた(毎日新聞)。
選挙前日の9日は、神奈川県では「3分の2の意味を知らない」と答えた市民が7割との報道。
昨日のテレビ報道では、「投票したい人がいないから投票に行かない」と話す子連れの主婦。
権利を行使しなければ、権力側に使われるだけだろう。安倍首相は参議院選挙の勝利を受け、嬉々として改憲を口にしている。(瑛)