子どもの力はふしぎ
広告
私は、子どもと遊んだりすることにあまり慣れていない。親戚に幼い子はいても会う機会が少なかったからだろうか。なぜか、子どもに人見知りをしてしまう。
しかし、見ているだけでも癒されてしまうのが子どもというもの。「どうしてこんなにかわいいんだろう」と思いつつ、ニコニコしながら眺めているしか出来ない自分がもどかしい…(笑)。
取材先で子どもと対面することもあるが、その時は「人見知り」という概念を頭から消して、少しだけ声のトーンをあげて話しかける。もちろん子どもにも人見知りの子はいるし、そもそも誰か分からない人を警戒するのは当たり前。基本的に反応はいまいちだ。
でも必ず子どもが喰い付いてくれるものがある。取材先で私が持っているカメラだ。特に初級部低学年くらいまでは、カメラを向けるととにかく嬉しそうにはしゃぎ出す。
先週、金剛保険群馬支社を取材しに行った。メインとなる写真を、職員の方と群馬初中の子どもたちで撮ることになり急きょ学校へ。通りかかった児童に「みんなで写真撮るよ~!」というと、次から次へと子どもたちが駆けつけて、数分も経たないうちに10人以上の子どもたちが集結。
子どもたちはかわいい、かつ本当に不思議だなと思う。これといって何も起こっていない状況で、最高の笑顔を作れるのだ。静止画なのに大声で笑いながら、何枚とってもひたすら笑い続けられるからすごい。写真に抵抗感がないのもそうだが、「面白い」という感情を全身で表せる力があるのだろう。おかげで撮影は無事終了。私の心もほんのり温まった。
子どもたちにとって何ともないことが、大きな力を発揮する。ニコニコ眺めているだけでも元気をもらえるのだから。自分も含め、この世のすべての人がそんな子どもだったというのも、考えると不思議だ。
「かわいい」の一言で表現しがちだが、子どもながらに悩んだりぶち当たったりもするのだろう。それでもやはり、大人が持ちえない不思議な力にはいつも驚かされる。(S)