音楽の新たな可能性
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金剛山歌劇団のチャンセナプ奏者・崔栄徳さんと、フリーで活躍するバイオリニスト・崔誠一さん(アーティスト名はSONGIL)による「オータムコンサート『Soli 소리』」が9月30日、よみうり大手町ホール(東京・大手町)で行われました。
朝鮮半島の民族楽器チャンセナプと西洋の楽器バイオリン。それぞれに個性の強い二つの音色が、どのようにコラボされるのか。開演前からとても楽しみでした。
ブザーが鳴り舞台に照明が入ると、黒のタキシードと真っ白なスーツという対照的な衣装で登場した二人。1曲目から力強く華々しい演奏を披露し、すぐに観客の心をつかみました。チャンセナプとバイオリン以外にもピアノ、ギター、ベース、パーカッション、チェロ、バイオリンなどの楽器もあり、日朝の若手音楽家たちが演奏に華を添えていました。
その後、それぞれのオリジナル曲をソロで披露したり、有名な外国の音楽を編曲したものを演奏したり、特別ゲストや歌手も登場して、とても豪華な舞台になりました。客席からは毎演目ごとに大きな拍手が送られ、なによりも演奏している崔栄徳さんとSONGILさんの表情がとても楽しそうで、終始いきいきとしていました。
それぞれの音を調和させながらも、時に競うように音をぶつけ合い、また一つの音のようにぴったりと重なり合う瞬間もあり、何度も感動をおぼえました。二人の演奏を観ていると、互いに刺激を与え合い、相手の可能性を引き出しているという風にも感じました。新たな音楽表現、演奏方法、そういうものがたくさん生まれたのではないかなと思います。観客にとっても演者たちにとっても、刺激的なコンサートになったことでしょう。
この公演の詳細はイオ11月号にもカラー2pで掲載されます。写真もたくさん紹介するので、ぜひチェックしてみて下さい。(理)