機動隊の「土人」発言と在日朝鮮人
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住民らの反対運動が続いている沖縄・高江の米軍ヘリパッド建設現場で、機動隊員が、抗議する人たちに「土人」「シナ人」と差別発言を投げつけたことが問題となっている。
圧倒的な権力を持っている機動隊や警察が、一般市民を見下し弾圧する姿を在日朝鮮人として生きる中でみてきたし、体験してきた。どれだけ不当な強制捜索が、繰り返されてきただろうか。
2009年12月4日に在特会が京都の朝鮮学校を襲撃した時、警官がずっと横にいたにも関わらず、在特会の蛮行をただただ黙って、見過ごしていた。繰り返されてきたヘイトデモでも警察は何もせず、逆にヘイトを撒き散らす側を「守る」様な行動をとってきた。
10月25日の共同通信が伝えているが、在特会の前会長の桜井誠氏をインターネット上で脅したとして、警視庁が男子高校生ら5人を書類送検したとのこと。送検容疑は、都知事選のときに、桜井氏に対して「当選させたくありません」などとツイッターに投稿した疑いだという。
桜井誠氏はこれまでヘイトデモや街頭で、「朝鮮人を殺す」という内容のことを繰り返してきた。朝鮮大学校の前でも「われわれは朝鮮人を殺しにきた」と発言している。いつも警察は真横にいるが、何もアクションを起していない。ネットに投稿した高校生は書類送検したのに。
沖縄で「土人」「シナ人」と差別発言をした事件は、けっして発言した機動隊員の個人の問題ではない。自衛隊員を擁護する発言をした大阪府知事も醜い。民意を無視して沖縄に負担を押し付ける、そのために動員される機動隊や警察。日本の国家権力の思惑通りにことを進めるために、差別構造を作り差別意識を隊員たちに植え付ける。抗議する住民たちは不当に逮捕する。
軍事施設建設に反対する人たちは、戦争に加担したくないということ、平穏な生活を送ることだけを願っている。在日朝鮮人もそうだ。(k)