身に覚えのない請求書が届いた
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契約した覚えのない携帯電話の請求書がある日突然届く―。そんな事件が先日、自分の身の上に起こった。
ひと月ほど前のこと。某大手携帯電話会社から身に覚えのない請求書が届いた。金額は合わせて数万円。普段使っている電話のその月の支払いは済んでいたし、金額も普段の請求額と比べてかなり大きかったので、はじめはわけがわからなかった。
とりあえず、契約している携帯電話ショップの窓口へ相談しにいった。事情を説明し、送られてきた請求書に記載されている情報を確認してもらうと、東京都内の某家電量販店で某スマートフォンとタブレット1台ずつが私の名前で契約されていた。もちろん、そんな契約はした覚えはないし、その店舗にも行ったことがない。
可能性として考えられるのは、悪意のある第3者が私の身分証明書を使って不正に契約したということ―。実際にそういうケースは少なくないらしい。そして、思い当たったのだ。数ヵ月前から見当たらない運転免許証のことに―。
近年、車を運転する機会がほとんどなく、もっぱら身分証明のためだけに使っていた運転免許証。手元にないと気づいた時にも、自分の持ち物の中に紛れ込んでいるのか、外で紛失したのか判然としなかったので、再交付はもちろん警察に遺失届けも出さずにきた。億劫なので、後回しにしていたというのもある。担当者からは「不正契約の可能性もあるので調査する」と言われた。正式な調査報告の結果が伝えられていないので本当のところはわからないが、このような契約の場合には公的な身分証明の現物が必要なので、自分がなくしたそれが悪用されたとみてまず間違いないだろう(その後、すぐに免許証を再交付してもらったことは言うまでもない)。
公的な身分証明が第3者の手に渡った場合、携帯電話の契約のみならず銀行口座の開設やクレジットカードの発行、消費者金融での借金などさまざまな悪用の被害が想定されるが、現在までのところ、ほかに被害の報告は入ってきていない。もちろん今回のケースは、本人による契約ではないので支払いの義務はないが、他人の身分証明でこんなに簡単に契約できてしまうのかと驚いた(身分証明に載っている顔写真と契約者の顔を照合したりしないのだろうか)。
同時に、日々の忙しさにかまけて、身分証の遺失届と再発行、信用機関への連絡など悪用防止のための行動をすぐに起こさなかった自分を呪った。
本ブログの私の今年の担当分は今回で最後。1年間、ご愛読ありがとうございました。来年またお会いしましょう。(相)