広島無償化裁判/結審向け、「支援する会」が発足
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広島無償化裁判第15回口頭弁論が2016年12月14日、広島地裁で開かれた。
広島では前回の法廷で、結審が来年3月8日に行われることが決まり、大詰めの段階に入っている。
原告(朝鮮学園)は前回提出した成嶋隆氏(日本教育法学会会長)の意見書に続き、今回はその意見書に沿って主張をまとめた第15準備書面を提出した。
書面では、在日朝鮮人の民族教育について、憲法と国際人権法のいずれにおいても権利が認められていることはもちろん、▼アイデンティティ保全にとって民族教育保障が不可欠であるという点、▼在日朝鮮人の民族教育が民族の存続をかけて実施されたという点―から考えると、より高度の権利性が認められねばならないと指摘した。
また、被告(国)が朝鮮高校を無償化対象から除外したことが明白な違法行為だということを、憲法、教育法、国際人権法といったさまざまな観点から整理し主張した。
裁判終了後の報告会では、弁護団が今回の裁判について説明。
前日に行われた東京無償化裁判第12回口頭弁論を傍聴した弁護士や学園理事長らは、文科省職員に行われた証人尋問の内容や、東京無償化裁判の雰囲気などを報告した。
この日、徳島県教組在特会襲撃事件の原告の女性も駆けつけていた。広島無償化裁判に訪れるのは3回目。「続けていけば必ず穴はあけられる」と力強く連帯の挨拶をのべた。
次回の第16回口頭弁論(2/8)では、原告の意見書に対して被告が反論を行う予定だ。
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また、3月8日の結審が決まる中、12月18日に「広島無償化裁判を支援する会」が立ち上げられた。発足式と焼肉交流会が広島朝鮮初中高級学校で行われ、その後、広島駅前で街頭行動が行われた。
「支援する会」は今後、これまでさまざまな形で裁判を支援してきた「民族教育の未来を考える・ネットワーク広島」の活動をベースにしながら、裁判の結審に向けて今一度世論を喚起し、裁判を支援する集会やニュースレターの作成、カンパ集めなどの活動を行っていく。(S)
●「広島無償化裁判を支援する会」
-入会資格
朝鮮学校について理解があり、高校無償化が適用されるべきという認識を持つ方なら、国籍、性別、年齢などに関係なく、入会できる。
-入会方法
事務局が作成する入会用紙に必要事項を記入する。
-会費(毎年1月更新)
年会費 1口1,000 円(会報誌の発行、裁判の支援、事務局運営費など)
口座名:広島無償化裁判を支援する会
口座番号:01310-5-105299
-問合せ
TEL:082-942-3977
Email:musyouka_hiroshima@yahoo.co.jp
代表:村上敏