子どものチカラ
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イオ2月号の特集は「作ってみよう、オリニ(こども)新聞」。
私は今企画で、東京朝鮮第1初中級学校の取材にカメラマンとして同行した。
初級部6年生とはお昼ごろからの顔合わせだった。
自前に担当記者である(理)さんに子どもたちの話は聞いていたが、実際はどんな子たちなんだろう?と、6年生相手に若干の人見知りモードを発動していた。
校舎の玄関に集まった子どもたちに自己紹介をしたあと、取材先の飲食店へと出発したと同時に、私のあだ名を決める会議が行われた。
「じゃあ、名前が○○だから、○○ね!」「○○の方がいい!」
キャッキャと楽しむ光景が微笑ましい。その様子を見て思わず笑みがこぼれた。
今回の取材では、2日間、子どもたちと共に行動した。
子どもたちはいろんな話をしてくれた。家族の事、いまハマっているドラマ、好きな漫画、遊び…。
遊んでいるときは子どもらしく元気100倍!とパワフルだが、いざ本番となると真面目に質問をし、時にはこちらが欲しい質問を自分の言葉でしっかり投げかけたり、
写真に写りこんではいけないと判断し、すっとカメラからフレームアウトしたり…。
空気を読むのがうまいというか、大人の行動をよく見ているのだなと思った。
あり余る体力で元気に駆け回る子どもたちの相手をするのは大変だ。
たった2日間だけなのに、みんなと別れた後にドッと疲れが来た。
これが毎日だと思うと、とてもじゃないが今の自分では体力が持たない。
いつも子どもたちを見守っている人たちの事を考えると、本当にすごい事だなと思うし、これは体力がなければやっていけないなとも思えた。
最初はこちらの方が緊張していたのに、そんなことはお構いなしに、グイグイ人の懐に入り込んでくる。
腕を組んだり、肩に頭をコテンと乗っけて甘えてきたり…、思わずキュンとする行動をさらりとやってのける。
一気に「癒し」へと変わったのだから、子どものチカラはすごい。(麗)