演劇特集、乞うご期待!
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年明けから演劇教室に通い始めた。昨年11月、縁あって劇団アランサムセの公演(http://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/aa2a7f9d8b3f50ce5a5d58437258e6cc)に出演させて頂いたのだが、稽古期間に面白いなと感じることがたくさんあって、公演が終わっても何か続けたいと思ったのがきっかけだ。
なにが面白かったかというと、自分自身の、ふだん無自覚な部分を意識させられること。例えば、私はパーソナルスペース(他人との間に保ちたがる距離のこと)が大きく、またそのスペースを守ろうとする意識がかなり強いらしい。人に近づかれると、それと同じ分だけ距離を取り返す。
これがもちろん稽古中にも出て、自分は全く気付かなかったのだけど前から見るとすごく違和感があると指摘された。恋人とのシーンなのに、女性(私)の上半身が後ろに反っていてかなり奇妙に見えたそうだ。
他にも、自分では色んなことをやっているつもりでも「おまえには感情がない」と言われて、「えーっこれでも!?」とびっくりしたり。しかし稽古を重ねるうちに、自分の癖やパターンに自覚的になり、それがとても新鮮だった。
同時に、日々の他人とのやり取りにおいても、「つもり」になっていて実は伝わっていなかったということが自分にはたくさんあるかもな、と感じたりもした。他にもさまざまな気づきがあって、改めて自分自身と出会ったような感覚だった(大げさかな?)。
くしくも、月刊イオ2月号の特集は「在日朝鮮人×舞台」。同胞演劇人たちを大特集する。私はこの期間、4人の役者を取材した。関心のある分野ということもあり、いずれも楽しいインタビューになった。
ある方は、大学時代に公園で一人、ひたすら演技や表現の練習をしたという。映画のワンシーンを真似て演じてみたり、雑誌や漫画に出てくる色々なポーズを再現してみたり。そうして自分の身体を限界まで使えるようになったと話していて、とても羨ましかった。
自分の持っている力や特徴を知って、それをきちんと出せるようになったらどれだけいいだろう。舞台の上だけじゃなく、日常生活においても強みになると思う。
ほかの編集部員が取材した方々もみな魅力的で、記事が上がるごとにわくわくしながら読んだ。製本が待ち遠しい。
演劇に興味のある人はぜひ手にとって頂きたい。「在日朝鮮人×舞台」と題しているだけあって、アイデンティティのことも深く絡めて語られており、興味深い内容に仕上がっている。2月号は1月17日(水)に完成予定だ。(理)