2人芝居「キャラメル」は必見!
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4月22日(日)と23日(月)の2日間、「いま、日本軍性奴隷問題と向き合う〜被害者の声×アート」と題したイベントが行われます。
会場は、西武新宿線・武蔵関駅より徒歩約10分のところにある「ブレヒトの芝居小屋」。これまでにない、たくさんの人のエネルギーや表現が一つに集まる特別な空間になりそうです。
イベントは内容盛りだくさん。まずパネル&アート展が来場者を迎えます。
パネル展では、●日本軍「慰安婦」制度とは? ●誰がどんな目的で「慰安所」を作ったの?…といった基本的な知識を解説してくれます。
アート展は、神奈川朝鮮中高級学校の美術部生徒、朝鮮学校教員、在日朝鮮人アーティストなど20数人が、日本軍性奴隷問題をテーマにした美術作品を作ります。ほぼ全ての作品が、このイベントのために制作されています。
ほか、22日(日)には日本軍性奴隷被害者として苦しみ続け先日逝去された宋神道さんを長年支援してきた梁澄子さんによるトークショーが、23日(月)には日本軍性奴隷被害者の恨-ハン-に寄り添う歌とピアノの生演奏があります。
そして! 何よりの目玉が2人芝居「キャラメル」。劇団トルのきむ・きがんさんと東京演劇アンサンブルの洪美玉さんがタッグを組んで、このイベントをきっかけに生まれた作品を初披露します。
脚本はきむ・きがんさん。キャラメルという少し意外なタイトルは、きむさんが読んだ当事者の証言から着想を得たといいます。
日本の植民地下にある朝鮮で、貧しさゆえに「キャラメルをあげる」「私と一緒に行けばお金を稼げる、友達も連れてきたらもう一個キャラメルをあげる」という言葉に騙され、性奴隷にされてしまった少女。
そして何十万もいる被害者のうち約240人しか名乗り出ていないという現実に思いを馳せ、声を上げることも出来ずに亡くなっていった方々の叫びや人間としての尊厳を描いています。きむさんは脚本執筆にあたって、たくさんの本を読み、韓国と日本でも取材をしたそうです。そうして当事者たちの証言が息づくフィクションを完成させました。
昨日は、少しだけ練習場にお邪魔しました。ちょうど、ハルモニが自身の被害を回想するシーンを練習しており、見ていると胸をえぐられるような気持ちになり嗚咽が止まりませんでした。映画「鬼郷」でも目をそらしたくなるような生々しい場面が描かれていましたが、初めてそれを観た時の気持ちが蘇った感じでした。
本番はここに照明もBGMも入ってくる。2人の演技もより完成している。さらに、たくさんの思いが形になり、ここに集まっている。大げさではなく、失神してしまう人もいるのではないかと感じました。しかし、表現を妥協してはいけないでしょうし、あくまでもこれは芝居。血も流れなければ加害者の姿も見えません。過去、現実に起きたことはどれほどだったか…
また、前半まではとてもコミカルに物語が進むといいます。確かに練習を見ていると、ついつい吹き出してしまう小ネタや掛け合いが満載。ハルモニたちの小さな生活、喜び、笑顔が生き生きと繰り広げられていました。
本番は来週。2日間限定のイベントなので、ぜひお時間を調整して参加下さい。詳細は以下のURLで見ることができます。
http://dareiki.org/2018/02/19/wk20180423action/
4月19日(金)までに事前予約すると、前売り価格でチケットを購入できます。(理)
●申込先
https://goo.gl/sMq1Nj (申込フォーム)
03-3920-5232 (東京演劇アンサンブル)