相変わらずな税関検査
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数日前、朝鮮民主主義人民共和国への3ヵ月間の出張を終えて日本へ戻ってきた。
日本政府の対朝鮮制裁が実施され訪朝手段が船から飛行機に変わって久しいが、空港での税関検査の厳しさは5年ぶりの訪問となる今回も相変わらずだった。
これまで訪朝はもっぱら成田経由で、今回初めて羽田空港を使ったのだが、再入国時の税関検査の厳しさはこれまで経験した中で一番だったかもしれない(羽田空港がどうこうというよりも、この5年間の間で制裁措置にともなう税関当局のチェックが格段に厳しくなったということだろう)。トランクからはじまって、ダンボール、機内へ持ち込んだキャリーバッグ、身のまわりのものを入れる小さなカバンにいたるまですべていちいちすみずみまでかき回された。それは、びっくりするくらいばかばかしく、腹立たしさを通り越してあきれ返ってしまうほどだった。
毎度空港でこういう仕打ちを受けるたびに、「ああ、日本に戻ってきたんだな」と実感する。
年明けから朝鮮半島情勢が急進展を見せる中、関係各国の中で唯一「蚊帳の外」といっていいのが日本だ。
ひさしぶりに我が家に帰れるという喜びは100のうち70が消え失せ、そのかわりとしてひどい不愉快さが残った。(相)