平壌で北南首脳会談、統一へと向かう北と南
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昨日の18日から5回目となる北南首脳会談が始まった。午前9時すぎから生中継される映像を見ていた。平壌の飛行場で両首脳が抱擁を交わす姿、オープンカーで市内を回る両首脳を歓迎する平壌市民の姿に心が躍った。今日も継続し会談が行われる。どのようなことが話し合われ決められるのか、午後には会見を開くということなので、明らかにされるだろう。
注目したいのは、先週の14日に、開城工業団地内に北南連絡事務所が開所したこと。韓国のハンギョレ新聞は「南北、開城連絡事務所開所で南北連合制度化へ第一歩」(http://japan.hani.co.kr/arti/politics/31615.html)という記事を掲載し、「統一部は「連絡事務所が、交渉・連絡業務▽当局間会談・協議業務▽民間交流支援▽往来人員便宜保障などの機能を遂行することになる」と明らかにした」と伝えている。
タイトルが「南北連合制度化へ第一歩」となっており、記事には「南と北は4・27板門店宣言に明記された両側の当局者が常駐する連絡事務所の開所式を14日に行い、すぐに業務に入ると統一部が明らかにした。米国側の牽制を貫き、南北当局の常設協議窓口を開いて「平壌首脳会談」の成功へ進む踏み石をさらに一つ置いた格好だ。“対話の窓口の常設化”により、初歩的な水準でも南北連合の制度化への一歩を踏み出したと評価される。連絡事務所の初代所長は、統一部次官と祖国平和統一委員会(祖平統)副委員長が兼職する」と書かれている。「初歩的な水準でも南北連合の制度化への一歩を踏み出したと評価される」の部分に注目したい。
今年に入り3度目の北南の首脳会談。2007年10月の第2回首脳会談から10年半の間、行われてこなかったが、半年の間に3回も開かれた。
私は、北南関係が冷え切っていた2011年6月22日の日刊イオ「統一旗」という文章の中で6.15時代の北と南の交流の様子を紹介しながら、「このときは取材をしていて、すでに統一のプロセスに入ったのだという話をいろいろな場で聞きました。たった6年前はこうだったんですね。逆に言えば、6年後にはどのような状況になっているのか想像できません」と書いた。この文章から7年、今の北と南の関係を見ると感慨深いものがある。
2000年6月の6.15共同宣言では第2項で、「北と南は、国の統一のための北側の低い段階の連邦制案と、南側の連合制案が互いに共通性があると認定し、今後、この方向で統一を志向することにした」と明記している。その時から18年。ハンギョレが伝える「南北連合の制度化への第一歩」がどのような意味で使われているのか、よくわからないのが正直なところだが、統一に向けた前進であることに間違いない。
昨日の1日目だけでも、様々な映像や晩餐会の両首脳のあいさつなどを見ると、北と南が統一へと共に歩んでいることが確認できる。(k)