九州で不当判決
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朝鮮学校を無償化制度から除外したことは違法であり、これにより教育を平等に受ける権利や経済的援助を受ける権利を侵害されたとして、九州朝鮮中高級学校の在校生、卒業生らが2013年12月19日に起こした国家賠償請求訴訟(九州無償化裁判)の地裁判決が先ほど下された。
「原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告らの負担とする」
法廷内は沈黙に包まれた。金敏寛弁護士が片手で顔を覆うのが見えた。口元は歪んでいた。後ろの方から深いため息が聞こえた。
福岡地裁小倉支部には、九州中高の中3〜高3生徒・北九州初級の初6児童と教職員ほか、県内はもちろん日本各地や韓国からも同胞・支援者が集まり、たった37の傍聴券を求めて約320人が列をなした。また、マスコミ関係者も20人ほど来ていた。
不当判決の知らせに、裁判所前にもしばらく重苦しい沈黙が流れたが、方々で少しずつ抗議の怒号が上がった。一人の同胞が声を絞って「声よ集まれ、歌となれ」をうたうと、歌声は少しずつ広がりながら裁判所を包み怒りの合唱となった。
「私たちを差別するな!」「学ぶ権利を奪うな!」ー。何度も何度も泣き叫ぶ朝高生たち。歯を食いしばりながら、崩れそうになりながら、必死で声を上げる姿を見て同胞や支援者たちも涙を流していた。
このあと15:30から北九州弁護士会館にて記者会見が、18:30から北九州商工貿易会館2階 多目的ホールにて報告集会が行われる。
判決の詳しい内容と報告集会の様子は、明日の日刊イオで紹介する。また、イオ5月号にも詳報を掲載する。丸5年以上、法廷の中と外で闘ってきた当事者と支援者たちの思い、そして判決文の問題点をしっかりと伝えていきたい。(理)