川崎市ふれあい館に虐殺宣言年賀状
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2020年を迎えたが、新年早々、米国とイランの軍事的衝突、オーストラリアの大火災の被害拡大と、あまり明るい話題は聞こえてこない。
そんな中で、私にもっともショックを与えたのが、6日の夜、神奈川新聞ネット版が伝えた「「在日抹殺しよう」 川崎市ふれあい館に虐殺宣言の年賀状」という記事だ。https://www.kanaloco.jp/article/entry-236214.html?fbclid=IwAR0yw4Vm0t7X59WzLXVyhjYW31yvDl3lGnS2KhyXZH3oTkyEagd6wqVxBNM
記事は、「川崎市の多文化交流施設「市ふれあい館」(川崎区桜本)に在日コリアンの殺害を宣言する文面がつづられたはがきが年賀状として届いていた」という文章から始まる。
実際の文面やはがきの画像は、記事の中で確認してもらいたい。
川崎市は昨年12月12日、「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」を可決させた。日本で初めてヘイトスピーチに対し刑事処罰を盛り込んだ条例である。このことは、月刊イオ2月号でも報道する。
今回の脅迫文は、この条例に対する挑戦なのであろうか。虐殺宣言の文面を送りつけることは、ヘイトスピーチである以前に、殺人予告、脅迫である。昨年8月に愛知県警のホームページ内の投稿欄に「朝鮮学校を爆破する。ガソリンをまいて燃やしてやる。覚悟しろ」などと送信した人物が11月に逮捕されるという事件が起こった。今回も明らかに犯罪で、至急の対策が必要だ。そしてヘイトがジェノサイドへとつながる可能性があることを見せつけるものだ。
神奈川新聞の記事がSNS上で紹介されると、瞬く間に拡散した。どれだけの在日同胞の目に触れたのだろうか? 川崎在住者や当事者でなくても、どれだけ多くの在日同胞が恐怖を感じたことだろうか? 多くの日本人も心を痛め憤りを感じたことだろう。それがまたくやしく悲しい。
昨年最後のブログで、悲しい内容になって申し訳ない、というようなことを書いたが、新年最初のブログも暗い話になってしまった。それだけ、日本社会が、世界が悪い方向へと向かっているのではないのだろうか。(k)