子育て体験をつづってみて思ったこと
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昨日、無事、イオ2月号の校了日を迎えることができた。
2020年、イオは1月号から装いもあらたに出発した。表紙をはじめ、誌面のレイアウトも刷新し、さまざまな新連載企画もスタートしている。
私が担当している新連載企画の中には、父親たちが子育てについてつづるエッセイ「男、記者、子育て中」もある。複数の書き手がローテーションで書いていくスタイルを取っている。私は、担当編集者として、そして、以前このブログでも書いたが、昨年9月に第一子を授かった父親として、執筆者にも名を連ねている。
連載第1回のエッセイを書いたが、これが予想外に大きな反響をいただいている。
「読んだよ」「面白かった」「これからも期待しているよ」などなど。電話やメール、SNSを通じて、友人や知人、身内はもちろん、これまで一度も連絡を取り合ったことがないような方からも感想や激励のありがたいお言葉をいただいた。
これまで、それこそ数えきれないほどの署名入りの文章をさまざまな媒体で書いてきた。それなりに話題となった記事はあったし、書いたものがSNSで拡散されたり読者はがきやメール、SNSでのコメントなどの形で批判も含めて意見、感想をいただいたりすることはあった。しかし、これほど多くのリアクションが書き手にダイレクトに届くという経験はしたことがなかった。
考えるに、その理由はたぶん、男性が育児について当事者の立場で文章を書くということで、とくに読み手の関心をひいたという点がひとつ。もうひとつは、今回書いた文章が、記者としての立場で取材し、書いたものではなく、父親として、育児という今回の企画のテーマの当事者として、自身の体験を一人称で、主観入りまくりの書き方でつづったからだったと考えている(自分自身のことについて書くのはどうも苦手なので、今回のようなテーマでも、抑え気味に一歩引いたいつもの文章の書き方が顔を出してはいるが)。
エッセイに対する反響の多さに気をよくして、というわけではないが、今後は誌面に加えてこのブログでも育児に関するテーマで積極的に書いていこうと考えている。字数に限りのある誌面では書きたいことをすべて盛り込むのは無理がある、その都度アウトプットしておくことで誌面に書く際の労力を減らそうという意味合いもある。なにより、男性が育児について書いたものに対するニーズがあることがあらためてわかった。であれば、失敗エピソードも含めて、自らの経験をあるがままにつづり、この問題についての関心を喚起することに意義があると考えたからだ。
これからもご愛読よろしくお願いします。(相)