闘うあなたたちは、「希望、誇り、未来」 /金曜行動200回目を迎える
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2013年5月31日に朝鮮大学校学生たちの呼びかけで始まった文部科学省前(東京・虎ノ門)の「金曜行動」が2月21日、200回目を迎えた。
この日は朝大生や東京、神奈川の朝鮮高校生、朝鮮学校教員や保護者たち約1000人が、文科省の建物を取り囲む大規模な行動となり、朝鮮幼稚園幼保無償化対策委員会の南昇祐・総聯中央副議長、水岡俊一参議院議員(立憲民主党)、師岡康子弁護士らが、声をあげ続けてきた生徒たちを激励した。
水岡俊一参議院議員は、「あなたたちが、大きな差別に怒りをもって行動していることに敬意を伝えたい。なぜこんなことを、皆さんにさせなきゃいけないのか。国会議員の一人として恥ずかしく思います」と呼びかけた後、「あなたたちの金曜行動は二つの意味がある」と続けた。
「日本政府に対して、理不尽なことをやっていいのかと問い、世界の人々がどう思っているのかを訴え、それを日本政府に伝えるという大きな意義がある。
2つ目に朝鮮学校に対する無償化の問題が解決したとしても、いつの時代にも差別はたくさんある。こういうことをやってはいけないと、常に感じ、表現し、仲間たちと解決に向けてがんばるという、この国において欠けていることをあなたたちは訴えている。私たちの新しい課題に向けてがんばっていこう」
「幼保無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会」の宋恵淑代表は、「朝鮮学校の保護者として、今日まで解決できなかったこと、高校生や大学生を駆りださなくてはならないことを悲しく思います。
日本政府は、『金曜行動』や裁判闘争に怖じ気づき、朝鮮幼稚園だけを排除する方法ではなく、各種学校をはずす方法を取った。マイノリティの『教育を受ける権利』を守る行動の一つひとつを世界が注目している。負けずに闘うあなたたちは、希望であり、誇りであり、未来。卒業しても、日本社会に堂々と出てほしい」と気持ちを込めた。
東京朝鮮第5初中級学校保護者の崔錦淑さんのアピールも力強かった。
「私たちが、どれだけの涙と悔しさを感じてきたか。人として等しく教育を受ける権利を持っているのに、政治が差別を持ち込んでいる」―。アピールの後、崔さんは、「声よ集まれ 歌となれ」を歌い生徒たちを鼓舞した。関東地方の保護者や女性同盟は、毎週金曜日、「金曜行動」にともに参加し、生徒たちを見守り続けている。
朝大生たちは各種学校への幼保無償化を求める署名も展開。
署名に応じた40代のフランス人女性は、「日本社会はダイバーシティや多様性をうたっているが、これほど、あからさまな差別があることに驚く。ヘイトスピーチがフランスで起きていたら、裁判で負けるだろう。若い人たちが『おかしいことを、おかしい』と声をあげる姿は日本ではあまり目にしない。すがすがしい気持ちだ」と話していた。
「金曜行動」が終わった後は、同胞青年たちがJR新橋駅前で街頭アピールと署名活動を行い、道行くサラリーマンたちに朝鮮幼稚園への幼保無償化の適用を訴えていた。(瑛)