「アンニョン!朝鮮幼稚園」が韓国で出版
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月刊イオ編集部と「幼保無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会」(以下、連絡会)が2020年2月に出版した「外国人学校幼稚園に『幼保無償化』を!」が、朝鮮学校を支援する韓国の市民団体「モンダンヨンピル(몽당연필)」によって再編集され、先日、出版されました。
タイトルは、「アンニョン! 朝鮮幼稚園-歴史、現在、差別(안녕! 조선유치원-역사,현재,차별)」、かわいらしいイラスト、シンプルな装丁です。
モンダンヨンピルは、朝鮮幼稚園を支援する「アンニョンプロジェクト」の一環として3500部を印刷。ブックレットは、応援Tシャツを購入した人に支給され、希望者にも配布されるとのことです(非売品)。
日本で出版されたブックレットと比べると、第1章はほぼ同じ作りで、朝鮮幼稚園がどんな教育をしているのか、どのような経緯で生まれたのかという歴史が書かれています。
第2章は、最新の情報を取り入れたインタビューや、日本政府が朝鮮学校を差別してきた70年の歴史がコンパクトに整理されています。
インタビューは宋恵淑・連絡会代表と朴洋子・埼玉朝鮮幼稚園園長の2本立て。
宋恵淑・連絡会代表は、幼保無償化除外を取り巻く保護者たちの思いやこの問題に関する日本社会の認識について、何より朝鮮幼稚園保護者や日本市民が声をあげた結果、この問題への関心が高まった半年間の「変化」について語っています。
朴洋子園長は、さいたま市が一度は不支給としたマスクを支給するよう、声をあげた結果、朝鮮幼稚園への差別が広く認知されたこと、何より、朝鮮幼稚園が異国・日本の地で60年の歴史を刻んでこられたのはなぜか、保護者たちが朝鮮幼稚園に望むことが何か、という、問題の本質について簡潔にのべられています。
全32ページ。
ブックレットは、故郷の地の市民たちが、朝鮮幼稚園を知る貴重な1冊になると思います。
モンダンヨンピルの皆さん、コマプスムニダ。(瑛)
「アンニョン!朝鮮幼稚園」目次
1章:朝鮮幼稚園の歴史と現在
・朝鮮幼稚園の歴史
・朝鮮幼稚園の設立趣旨
・朝鮮幼稚園の一日
・保護者の思い
・教員の声
2章:朝鮮幼稚園に対する差別
・「幼保無償化」から外国人学校はなぜ除外されたの?
・インタビュー1 宋恵淑(「幼保無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会」代表)
・インタビュー2 朴洋子(埼玉朝鮮幼稚園園長)
・朝鮮幼稚園の現況
・推薦映像
・「付録」朝鮮幼稚園が歩んできた道(日本政府の朝鮮学校弾圧史)