イオ編集部に実習に来ました
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10月19日からイオ編集部に実習に来た、朝鮮大学校外国語学部4年生の悠です。
10月9日から朝鮮新報社での実習が始まったのですが、10日間ほど朝鮮新報編集局の報道部で実習を受けた後、19日から朝鮮新報社で発行されている雑誌イオの編集部で実習が始まりました。
本社では記者としての実習を長年行っておらず、私が久しぶりの実習生だということを事前に聞かされていたため、来る前はとても緊張しました。地元である大阪で実習を受ける子が多いなか、一人で寂しく新大阪発・東京行きの新幹線に乗ったのでした。
最初は朝鮮新報編集局・報道部での実習でした。
同胞たちの生活の現場に行って直接取材し、それを記事にして伝えるのが報道部の仕事です。
初日目。「今日は午後からさっそく取材に同行してもらうから・・・・・・」
説明や簡単な業務などで終わるだろうと思っていたものだから、途端に不安が押し寄せました。
しかし不安がる間もなく、その日から立て続けに取材に同行することとなりました。大学生である自身が、記者の日常を体験できることは貴重だなと思いながら、目まぐるしい日々を過ごしました。ヘイトスピーチの会見や、地域分会の活動、初級学校の校舎竣工式などの取材を通し、初めて見るもの、聞くもの、触れるものに、刺激を受ける一日一日でした。
特に印象的だったのは、10月15日に行われた愛知での金剛山歌劇団公演の取材でした。
今年、金剛山歌劇団はコロナ禍で公演をなかなかできず、愛知で初公演を迎えるということを、取材の説明を受ける際に知ったのでした。
小学校の頃から観てきた歌劇団公演。全校生徒での公演観覧は毎年恒例行事でした。あの楽しげな空気感を思い出すと、その光景が当たり前ではなくなっているという事実に少し寂しさを感じました。
観客ではない立場で会場に出向くのは初めてでした。今までみたいに、芸術を楽しみに行くような軽い足取りではなく、「取材が上手くいくだろうか」とやはり不安を感じていました。
会場につくと、頭を悩ませる暇もなく、一日の日程が怒涛の勢いで過ぎていきました。
私は、公演を観終えた観客たちに取材をすることになっていました。公演を会場の後ろの方で観ながら、幕が下りた途端にメモ帳とボイスレコーダーを持って観客の中へと飛び込みました。
歌劇団のファンの方、団員の父母、日本の方など、色々な方に取材させていただきました。
今日はどんな思いで足を運ばれたのか、公演を観ての感想、どんな演目が良かったか、などの質問で話を展開させていくなかで、各々に今日への思いがあり、皆それぞれの思いでこの公演を待ちわびていたんだ、と強く感じました。インタビューの質問に応えながら涙する姿を見ながら、ただの芸術公演ではなかったということを実感しました。
歌劇団の公演は、どこか新鮮で、歌にしても舞踊にしても楽器にしても、今までとは全然違った景色として目に映りました。時期的に特別な公演であるということと、大学生として、取材班としての自分の立場がそう感じさせたのかもしれないなと思いました。
学びが多い、愛知での経験でした。
19日月曜日からイオ編集部での実習が始まりました。このブログの執筆が、初の業務内容です。
朝鮮新報社での実習はあと約2週間ですが、もっと色々なことを学べたらいいなと思います。(悠)
(写真提供 朝鮮新報)
実習生である筆者悠さんの素直で一生懸命な姿が目に浮かび、清々しい気持ちになりました。そして何よりも金剛山歌劇団の今回の公演は必ず観に行きたいと切実に思いました。
残りの実習期間も頑張ってください!応援しています!