VOCA展2021@鄭梨愛さん~上野の森美術館、3月30日まで
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美術家・鄭梨愛さんの作品「Vision」が、東京・上野の森美術館(JR上野駅)で開催中の「VOCA展2021 現代美術の展望―新しい平面の作家たち―」で展示されています。
https://www.ueno-mori.org/exhibitions/voca/2021/
月刊イオ3月号で鄭さんを取材した際は、展示の関係で作品を見られなかったので、実物を見る日を心待ちにしていました。
VOCA展2021展で奨励賞を受賞した鄭さんの作品「Vision」は、横3㍍×縦1.5㍍に及ぶ半透明の布が5枚連なったインスタレーション作品。
鄭さんのウェハルモニ(母方の祖母)の若いころの写真が1枚目にあり、祖母が娘をあやす姿、病床にふす祖父、と順に映し出され、4枚目は墓地に向かう林道が、5枚目には故郷・全羅南道の墓がプリントされています。
正面から見ると、鄭さんの祖母を中心に、その人生に関わった人たちがウェハルモニを包み込んでいるような印象を受けました。
薄い布には、朝鮮半島に伝わる弔いの歌「サンヨソリ(喪輿歌)」と「鳳仙花」の歌詞が刻まれていました。
展示品はどれもダイナミックなものばかりで、しばし足を止めて物思いにふけてしまいます。上野はサクラも見ごろです。この週末にいかがでしょうか。展示は3月30日(火)まで。(瑛)
VOCA展2021 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─
会場:上野の森美術館(JR上野駅徒歩3分)
会期:3月12日(金) 〜 30日(火) ※会期中無休
開館時間:10:00 〜 17:00(最終入場閉館30分前まで)
入館料:一般800円/大学生500円/高校生以下無料
*各プレイガイドでのチケットは、1月26日(火)10:00から販売
主催:「VOCA展」実行委員会/公益財団法人日本美術協会 上野の森美術館