前回のブログで、むかし使っていた思い出のイラストカット集が懐かしいと書いたところ、少し経って実家のオモニから「出てきたけど、これじゃないよね？」とLINEが来た。

　いやこれこれーっ!!

　なんでも洗濯物を干している時にうしろの本棚の中にあるのを見つけたという。まさかこんなに近くにあるとは思ってもみなかったそうだ。

　やっぱり後半3分の1ほどはページが破けてしまっていたが、それも含めて一気に懐かしさに包まれた。「こんど送ってね」と返信してその日は終わった。

　後日、オモニからまた連絡が。「あんたが昔、ちいさいノートに生命保険のCMの真似して描いたやつ出てきたよ」。

　聞いた瞬間、笑ってしまった。すぐになんのことか分かったからだ。小田和正さんの「言葉にできない」をBGMに、家族や友達との素敵な瞬間を収めた写真をスライドショーで流すCMをご存じだろうか（こちらのリンクで見ることができます）。

　このCMをいたく気に入った私は、小さいノートに自分たち家族の写真を模写し、横に歌詞を書き込んで、一人でCMの再現を試みたのである。調べてみるとCMの放映は1999年から始まっているため、おそらく小学校高学年の頃に描いたものだろう。約20年ほど埋もれていたことになる。

　発掘したノートの中身はオモニが1枚1枚撮って送ってくれたので、ここでも公開したい（あのBGMを脳内再現しながら見て下さい）。

　選ぶ写真もところどころパンチがきいていて、明らかに「のちのち家族に見せてクスッとさせること」を意識していたことが伺える。当時の私は、こんなおかしなことに毎日熱中しているような子どもだった。そして今でもこの本質は変わっていない気がする。（理）