10月号特集は「우리말ー掴む、話す、考える」
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通巻304号目となる月刊イオ10月号の特集は、「우리말(ウリマル)ー掴む、話す、考える」です。
私たち朝鮮民族は、36年にわたる日本の植民地支配によって、母なる文化を学び、使う自由を奪われた歴史を持ちます。
そして、日本では、奪われた言葉を取り戻そうと、在日朝鮮人による民族教育が営々と行われてきました。今年は中等教育75周年を迎えます。
本国の言葉を話す1世(ネイティブ話者)が生きていた時代と今とでは、私たちが朝鮮語を学ぶ環境は大きく変わりました。
なぜ、日本に学びながら、ウリマルを学ぶのかー。
ウリマルを学ぶと、学ばないとでは、育ちにどんな違いがあるのか。
朝鮮語が飛び交う言語圏はどうすれば、もっと豊かなものになるのかー。
本国が分断されているなかで、私たちのウリマルをどうように考えていけばいいのか―。
そんなことを考えながら、記事を書き、編集しています。
思えばイオも2ページを除いては、すべて日本語。これも、在日朝鮮人社会で朝鮮語を話す人口が減り、チョソンマル(朝鮮語)が交わされる空間が減っている現実を表しています。
日本語で発信しなければならない矛盾を、イオは創刊当初から抱えてきました。創刊当初から、欠かさず掲載してきた朝鮮語の学習コーナー、その担当者の気づきからこの特集は生まれたのです。
大小の課題はあれど、それでもウリマルは在日朝鮮人社会に生き、発展を遂げている、というのが実感です。
3世でも口をつくコヒャンマル(故郷の言葉)、民族学校や海外コリアンとのコミュニケーションの場で私たちが獲得したウリマルが輝きを放っている話…。
試行錯誤から始まった特集ですが、私たちにとってウリマルとは、限りなく深いテーマだと頷く編集の日々でした。
締め切りまであと2日!(瑛)