在日コリアンと名前
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2月号の特集は「在日コリアン、名前の話」。イオならではの特集内容になっていますので、ぜひお手にとって読んでみてください。
今回、在日コリアン特有の通名(日本名)についても取り上げています。
私の家では、祖父の代から通名を使っていませんでした。一度、「うちに通名はあるの?」と聞いたところ、父からははっきりと「ウチにはない!」と言われました。
祖父は本名の漢字の日本語読みで商いをしていました。(苗字が鄭であるなら、「チョン」という読み方ではなく、「テイ」と読む)
なので、自身も公立保育園では漢字の日本語読みでずっと通っていました。
家では朝鮮語読みの名前、保育園では日本語漢字読みの名前を使っていたので、そのころから、自分にはふたつの名前があるんだなあと自然におもっていました。なので、書類に書く名前のフリガナなどは自然に日本語漢字読みで記載することが多かったです。
しかし、実際に呼ばれる名前は朝鮮語読み。若いころはどっちが私の名前?と思ったりもしましたが、いまでは呼ばれなれている朝鮮語読みの名前がやはりしっくりきて、自分の名前だと思っています。
何年か前、好きなイラストレーターさんの展示会に行き、購入したグッズにご本人にサインを書いてもらいました。その際、私の名前を書いてくださいとお願いしたところ、「これ、本名なの?音の響きがすごくかわいいわね。いい名前ね~!羨ましいわ」と褒められました。
すごく意外な言葉に面食らうとともに、突如喜びが込み上げてきたのを覚えています。それ以来、自分の朝鮮語読みの名前をより好きになったと思います。
子どもたちにも、自分の名前を朝鮮語読みの名前をより好きになってほしいと思い、保育園のときから朝鮮語読みの呼び方で通わせています。
在日コリアンが名前の話をすると、話題が本当に尽きないなと思います。(愛)
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