東京中高、運動場を全面改良、新しい人工芝に/1億1500万円目標に募金活動
広告
人工芝の張替えは3月5日に完成。残された工事を進め、5月上旬に竣工式が行われる予定だ。
2月27日には東京朝高サッカー部とラグビー部の引退試合が行われ、1週間後に卒業する高3生徒たちが、新しく張り替えられた人工芝で試合を満喫し、それぞれの部活動を晴れやかな気持ちで振り返っていた。
●2月27日には引退試合
ふかふかの人工芝での引退試合を終え、「同胞たちのありがたみを感じました」と語るのは朝高ラグビー部の梁佑毅さん(高3)。同部は昨年、4年ぶりに全国大会東京都予選準決勝に進み、江戸川陸上競技場での試合で東京都ベスト4の結果を残す意地を見せた。
また、同校サッカー部の高3は、学年10人での部活動だったが、新型コロナウイルスの中でも、地道に練習を続け、昨年11月の在日朝鮮学生中央体育大会では2年ぶりに優勝。引退する高3生徒たちの表情は晴れやかで、その姿を見守る教員、保護者、OBたちの眼差しは温かかった。
運動場の整備は、数年来の課題だった。
2004年に人工芝を整備した後、14年に全面張替をしたものの、数年前から劣化が目立ち、公式戦の開催も難しくなっていた。
昨年4月から毎週、有志たちが集まり話し合いを重ねた結果、「創立75周年の今こそ全面改修を」との思いが重なり、10月2日に第1回目の実行委員会が発足。同校保護者の具本猛(51)、金光春さん(51、東京朝高39期)が共同委員長に選出された。
1億1500万円の予算で組まれた運動場整備事業の目的は3つ。
①生徒たちの安全を保障し、健全な育成に不可欠な教育環境を整える、
②学校創立と中等教育実施75周年に際して、学校設備を拡充することで、民族教育の持続的な発展の土台を築く、
③運動場管理運営体制を新設し、施設の維持と更新を担保する—ことだ。運動場整備事業の内容は、人工芝張替を中心に、テニスコートの改装、助走路の改修、LED照明への変更、排水工事や樹木の伐採、伐根などが含まれる。
●東京、埼玉、千葉などで呼びかけ
工事は昨年12月2日から本格的に始まった。
まずは、グラウンドのイチョウやドングリなどの樹木を伐採し、工事5日目には家政大学側のスタンドが取り壊された(のちに防球ネットが設置)。14日目からは人工芝の撤去、水はけ改善のための設備を設置するための工事、テニスコートの芝撤去が進められ、3月初旬に人工芝の張替が完成した。3月13日には朝高サッカー部の公式戦が予定され、20日からはイギョラカップが開催される。
工事と並行しての募金活動は、実行委員を中心に、東京中高学区の東京、西東京、埼玉、千葉県本部で分会、支部、また各期別の卒業生など、様々なレベルで進められている。
「目標達成まで、もうひとふんばり」と話すのは、具本猛、金光春の両実行委員長。
「事業について、もっと広範囲の方に丁寧に知らせていくことが課題だと感じています。生徒たちのため、学校のための一点において気持ちを集め、協力いただいた同胞たちに、いい報告をしたい」(具さん)
運動場整備事業へのご協力を
学校創立75周年記念事業東京中高運動場整備事業基金
金融機関名:ハナ信用組合池袋支店
口座番号:普通 1089014
口座名:東京朝鮮中高級学校実行委員会
※寄付方法は、①現金、②指定金融機関への振込、③ミレ教育財団経由への送金の3つ。
問合せ:東京中高運動場整備事業実行委員会
〒114‐0033 東京都北区十条台2-6-32 ☎03(3908)0111/Fax 03(3909)7011