李洸勝さんがプロ契約/11月号の表紙は東京籠球団―バスケブームよ来い!
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イオ11月号の表紙は東京籠球団(以下、ロング団)です!
ロング団は、在日本朝鮮人籠球協会傘下の社会人バスケチームで、筆者も大学を卒業した後、少しの間、所属していた。
今回、表紙と中面の取材のため、数年ぶりにロング団の練習に足を運び驚いたのは、自分が所属していたころに比べ、年齢層がぐんと若返っていたこと。高卒1年目の18歳から20代が多く、プレーのスピードが増していたように思う。
過去、お世話になっていた先輩たちの姿は少なかったが、東京朝高時代ともにプレーした後輩や、学校ではかぶっていないがバスケを通じて知り合った後輩たちに再会することができた。初4から大学の途中まで12年ほどバスケを続けたが、その間、無意識ながらも人脈はしっかり築かれていたんだな、と改めて感じた。
ロング団がどんなチームなのか、チームの雰囲気やメンバーの仲―聞かなくともわかるのだけど、活動から離れて数年経つし、取材はしなくてはいけない。
「みんな元気で仲良くて、楽しい」「先輩たちが本当に優しい」「ブランクがあってついていけなくても、ミスしても『いいよ、いいよ!次!』という感じで、疲れるより楽しいが勝ってしまう」―やっぱり。そうだよね、わかるわかる。メンバーたちを取材しながら、共感しかなかった。
余談だが、筆者の初中級部時代、母校の女子バスケ人口は少なく、中級部では同級生がいなかった。
強いチームではなかったので、高級部でもバスケを続けるかを迷ったり、試合でうまく力を発揮できず悩んだ時に相談し、心の支えになってくれたのが、現在のロング団の女子キャプテンだ。
母校の先輩で、かのじょも高級部は母校の同級生がいない中で入部し、キャプテンを務めあげた。憧れの先輩を表紙に出すことができて、個人的にうれしい。笑
同胞社会では、大会成績やプロ選手の輩出で、サッカーやラグビーに注目が集まりがちだが、朝鮮学校の部活動としてバスケ部は根強く残っており、今も昔も在日バスケ界は活発に動いている。
ロング団は東京以外にも、足立籠球団、埼玉籠球団、愛知や京都など各地にあるので、多くの同胞の中でバスケブームが来ることを密かに願っている。
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そして史上初、朝鮮学校出身の李洸勝さんが、日本男子プロバスケットリーグ(Bリーグ)に加入した。
3月に朝鮮大学校を卒業し、金沢武士団(B3)でプロに挑んでいた李さん。
9月に選手契約を果たし、今月から始まったシーズンに出場している。
10月1日(シーズン初日)に行われた、vs立川ダイスとの試合には途中出場し、短時間の出場ながら、オフェンスリバウンドから得点を決めている。(得点シーンは、金沢武士団公式Twitterに載っています。李選手は背番号17番)
試合は、ホーム(石川県)とアウェイで行われる。
アウェイは、都内では八王子、立川、江東区など。その他、神奈川、埼玉、岐阜、三重、愛知、静岡、岡山、山口と各地で試合が行われる。
多くの同胞が足を運び、李選手を応援していただければと思う。
そしてやはり、これを機に在日同胞社会に“バスケの時代”が来ることを願う!(蘭)
※試合スケジュールと開催地、チケット購入は金沢武士団公式HPから。