初めてのウリハッキョ
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今春、いちばん上の姪が地元の朝鮮学校に入学する。
初孫の入学なので、家族みんなにとって一大イベントだ。姪の「初めてのウリハッキョ体験」が家族にどんな喜びや感動を運び、家族にどんなケミストリーをもたらすか、今から楽しみで仕方ない。ウリマル(朝鮮語)でおしゃべりできるようになる日も遠くない。
そのプロローグのような場面が、先週末、学校で開かれた支部の新年会であった。
新年会には家族総出で参加。各団体の代表が新年の抱負を発表するコーナーでは、兄(姪の父親)が青商会代表として登壇し、「今年は娘が入学するので、学校のためにできることをがんばりたい」と表明。姪に、「アッパは今、A(姪の名前)のことをみんなの前で話したんだよ」と教えると、喜色満面になった。
新年会では新入生と保護者たちが紹介された。姪は、「입학을 축하해요!(入学おめでとう)」と書かれた手作りのメダルをかけてもらい、照れ笑い。これから6年間一緒に過ごす同級生たちと並んで記念写真に収まった。
会場は破顔一笑。今年度は新入生が不在だったため、学校と地域同胞らにとって、待望の新入生。新1年生の紹介が、この日いちばんのハイライトであったことは言うまでもない。
これから始まる学校生活の中で姪は、教職員や地域の同胞たち、日本の支援者たちなど、たくさんの人たちの愛情をたっぷり受けながら、たくさんのことを学び、感じ、朝鮮人としてのアイデンティティーを育み、祖国を知って、やがて朝鮮学校を選んだ親の思いも知るのだろう。新年会でのひとコマを見ながらそんなことを考えていた。
姪が入学する学校は私の母校でもある。
母校との関わり方は、在校生から卒業生へ、現在は地域のいち同胞、ときに取材者や講師に変容してきたが、叔母という新しい立場で見つめるウリハッキョは、どんな景色を見せてくれるのだろう。姪や甥の存在はいつも、想像もしていなかった感情や新鮮な発見を授けてくれる。姪を通じて見るウリハッキョもまた、豊かな学びを与えてくれるのだろう。
「追っかけ」として姪の成長を隅々まで観察し、新しいウリハッキョ体験を楽しみたいと思う。(淑)