週刊誌の休刊(廃刊)
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1月19日、朝日新聞出版が週刊朝日を今年5月末をもって休刊することを明らかにした。
休刊のお知らせを読むと、週刊朝日が1922年に創刊されたこと、日本最古の総合週刊誌だということが書かれてあった。
昨年の平均発行部数が7万4125部だと明らかにされていて、休刊の理由を「週刊誌市場の販売部数・広告費が縮小するなか、今後はウェブのニュースサイトAERA dot.や書籍部門に、より一層注力していく判断をしました」としている。
その他の報道を読むと、週刊朝日のピーク時の部数は、150万に達していたらしい。それに比べると現在の部数は相当な落ち込みをみせている。
また、1月25日にはKADOKAWAが、週刊誌「ザテレビジョン」を、3月1日発売号を最後に休止すると発表した。
22年7月~9月は9万5338部。08年7~9月(53万1881部)の5分の1以下、17年7~9月(27万8333部)と比べても3分の1に部数が落ち込んでいたようだ。
こちらも部数の落ち込みが休刊の理由としてあげられている。
他のメディアを見ると、21年の「出版物販売額の実態」(PDF版・日販)によれば、「雑誌(紙)」の販売額は、06年比で58.6%減と大幅な減少を示していると報じている。
休刊となった2誌だけでなく雑誌全体の部数が減少しているし、また大手新聞の部数が減少しているのもよく知られていることだ。
出版物の部数減少の理由は、若者の活字離れなどいろいろと言われているが、一番大きな理由として挙げられているのが紙からデジタルへの大きな流れ、ネット社会への移行だ。
若い世代(中年世代も)は新聞や雑誌を読まず、スマホやパソコンで情報を収集する。それも文字ではなくYouTubeなどの動画サイトを見て済ませる。内容が読者のニーズに合っているかとか読みたいと思われるものが多く掲載されているとかの理由より、社会の変化が根本的な原因としてあるので対処は難しいであろう。
月刊イオも1996年の創刊時から比べると、残念なことに部数が減少している。
月刊イオの場合、在日同胞社会も高齢化し毎年多くの同胞が亡くなっていくなど、在日同胞社会の縮小という問題も抱えている。
あと3年で創刊30周年を迎えるが、社会の変化に合わせていかに対策を取り部数を維持していくのか、内容をいかに充実させていくのか、困難な問題だが考え努力し前進していくしかない。(k)