京都中高吹奏楽部が快挙!
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第46回全日本アンサンブルコン、初出場で金賞
京都朝鮮中高級学校(京都中高)吹奏楽部が19日、「第46回全日本アンサンブルコンテスト」(主催=一般社団法人全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社)に初出場し、打楽器5重奏を披露し金賞を受賞した。「全国」大会出場は同校史上初。歴史に残る快挙を成し遂げた。
打楽器5重奏を披露したのは、韓亜星さん(中3)、姜民華さん(中3)、宋知人さん(中3)、李姫奈さん(中2)、潘宗悟さん(中1)。安倍圭子作曲「マリンバ・コンチェルティーノ『The WAVE』~ソロ・マリンバと4人の打楽器奏者のための~」を演奏した。1台のマリンバを中心に、ティンパニー、バスドラム、クラバス、さらには「びんざさら」やガラスチャイムなど、約30種類の多様な楽器を使い分け、約5分間、息をぴったり合わせて壮大な世界観を表現した。
そして5人の奏者たちの演奏を支えるべく、舞台袖には他の部員、教員たち20人がバックアップについた。大会規則で楽器の搬入に与えられた時間は1団体あたり「1分」。そのため、かれかのじょたちも心一つにし、奏者たちが万全な状態で演奏に臨めるよう、楽器をスムーズに運びセッティングする練習を重ねてきたという。
「京都朝鮮中高級学校、ゴールド!金賞!」――授賞式で成績が発表されると、生徒たちは一瞬、雄叫びをあげた。静粛が求められる会場内であったが、他の参加者たちも、そのようすをほほえましく見守っていた。
表彰式に立った李姫奈さん(中2)は「鳥肌が立って今も信じられない。今まで吹奏楽部にたくさんの同胞たちが期待を寄せてくれた。これからもっと高い水準で応えていかなければと心を引き締めている」と語った。
韓亜星さん(中3)もこの日いちばんの笑顔を見せた。「最高の気分だ」。演奏を終えた直後は、「満足のいく演奏ができたと思っている。気分がいい」としながら「これで満足するのではなく、もう一歩前に進まなければ。ウリハッキョのこと、私たちのことをさらに多くの人に知ってもらえるよう、色んな人ともっと強く繋がれるよう演奏活動に励みたい 」と話していた。
バックアップに回った他の部員たちも、同じ気持ちで歓喜に沸いていた。「泣きそうです」「どうしよう、本当にうれしいです」… 今日初めて会った記者にまで、思わず声をかけてくれた女子生徒たちもいた。
呉廷陽さん(高3)は、2020年度の第47回関西アンコン出場経験がある。当時、関西大会初出場で金賞を受賞した。「たった1分であっても、今日、『全国』の舞台を踏めただけで本当に幸せ。後輩たちが素晴らしい演奏をしてくれたこと、金賞を受賞してくれたことが、本当にありがたいしうれしい」と話した。
京都中高吹奏楽部の李相大教員(40)は、「何よりも演奏後、生徒たちが見せたすがすがしい顔をみて、音楽を教える人間としてこれ以上ない喜びを感じた」と話す。
楽器が足らず外部の有志たちから借り入れたり、他の楽器も老朽化したものを何とか修繕し演奏に臨んだ。日本の学校に比べて部員数も少なく、楽器を積む専用トラックもない。それでも心を一つにし練習を重ねた日々が、この日、ゴールド色に輝いた。
李教員は「『全国』大会に出場するにあたって、本当にたくさんの人が助けてくれた。学校関係者、同胞、日本の支持者たち… 決して忘れてはいけないこと」だと力を込めた。
今回の全日本アンコン中学校の部に出演したのは、一般社団法人全日本吹奏楽連盟に加盟した7,131校の中学校のうち、京都中高を含む22校。金賞を受賞したのはそのうちの5校だった。京都中高は先月11日に行われた関西アンコンで金賞を受賞した団体のうち、2団体が関西地区代表として選出された。
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「全国」大会出場の知らせをうけ、京都はもちろん各地の同胞や日本市民たちが生徒たちにたくさんのエールを送った。自らの演奏について語るより、合言葉のように同胞たちへの感謝を述べた生徒たちが印象深い。
「『全国』大会までの練習期間、一番に感じ、学んだのは、同胞たちの愛情だった。顔も名前も知らない日本各地の同胞たちが私たちを支えてくれて、私たちの演奏によろこんでくれた。必ず恩返ししたかった」(姜民華さん、中3)
(鳳)
너무 기뻐서 말이 안 나오고 눈물이 나네.
정말 축하해요! 대단해요!
앞으로도 훌률한 연주 들려 주세요!