人権踏みにじる技能実習制度
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日本政府の有識者会議は4月10日、技能実習制度を廃止して新しい制度を検討することを明らかにした。
しかし、この問題に詳しい有識者たちの意見を聞くと日本政府の根本的な考えは変わっていないのではないかと指摘する。
「現在の奴隷制度」とも言われ悪名高いのが日本の技能実習生度である。
3月24日、死産した双子の赤ちゃんを自宅に放置したとして、死体遺棄の罪に問われたベトナム人の元技能実習生・リンさんの裁判で、最高裁第2小法廷は、有罪とした1審・2審判決を破棄して、逆転無罪を言い渡した。
技能実習生は職業の移動も認められず、技能実習生が妊娠した場合に解雇されたり中絶させられたりするケースがある。リンさんも強制的に帰国させられることを恐れて、妊娠したことを雇い主などに明かすことができすに孤立出産せざるを得なかった。2020年11月のことだ。
リンさんの問題に取り組んできた弁護士は、「技能実習制度のせいで困窮してどうしようもなく起こった法律違反を一方的に責めるのはおかしい」と指摘する。
その他にも、昨年1月、岡山市内の建設会社で働くベトナム人の男性技能実習生が職場で繰り返し暴行を受けていたこと、2年にわたり、ほうきでたたかれたり蹴られたりし、肋骨3本を骨折したケースもあった。
入管法の改悪案が今国会で13日から審議が始まったが、結局、日本政府は外国人を一人の人間として見るのではなく、ただの都合のいい労働力としか見ていない。
すべての人には基本的人権が生まれた時からある。その当然のことを在日朝鮮人をはじめ外国人に対しては忘れているのが今の日本政府だ。(k)