手づくりの壁新聞
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4月号の特集の取材で京都朝鮮初級学校(京都市)へ行ったとき、思わず校内に置かれた本棚や各クラスの壁新聞に見入ってしまった。
教室の貼り紙はそれぞれの担任のカラーが出る。普段の学校の様子に想像が広がる。子どもたちと共有したいこと、気づいてほしいことといった、「先生たちの工夫」も伝わってくる。
3年生のキム・チソン先生のクラスの掲示物はキャッチーで工夫されて、何より学びに富んでいて面白かった。
「私たちが仲良くなれるような言葉をたくさん使いましょう!」と題して、並んでいたのは8つのフレーズ(写真上)。
같이 놀자! (一緒に遊ぼう!)
잘하네!(じょうずだね!)
좋아해!(だいすき!)
고마워!(ありがとう!)
잘했네!(よくやった!)
쾐찮아?(だいじょうぶ?)
귀여워!(カワイイ!)
굉장해!(すご~い!)
廊下に貼ってあった学級新聞もおもしろかった。
2017年2月号のイオで「作ってみよう! オリニ新聞(こども新聞)」という特集を組んだことを思い出す。
https://www.io-web.net/2017/02/orinisinbun/
当時は東京・三河島に事務所があったので、担当記者たちが子どもたちと朝鮮マーケットに行って取材に同行したり、クロツラヘラサギの観察をしている福岡朝鮮初級学校にお願いして、新聞を作ってもらった。学校にお手間をかけたけれど、そのやりとりが楽しかったなぁ…。
図書コーナーや朝鮮語の本も充実していた。
日本の大学から定期的に本が寄贈されているとのポップを見て、心温まる。
日本の学校のように立派な図書室はないけれど、寄贈を受けた本たちを丁寧に展示していることにも…。
本という読み物は自分のペースに合わせて読めるし、ジャンルも幅広いので、自分時間にもってこいのメディアだと思う。
学校を訪れながら、「あるといいな」と思うものは、民俗や民族を感じられるグッズ。
最近だと、川崎朝鮮初級学校の図書室で見かけたタルが気に入った。同校の図書室は、品ぞろえはもちろん、レイアウトがすばらしいので、読者の皆さんにも一度見ていただきたい。
手づくり感たっぷりの雰囲気が好きだ。(瑛)