What happened, happened
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Tomica in my pocket.
私のポケットの中のトミカ。
3歳9ヵ月になる息子の保育園の送り迎えは基本的に私の役目だ。登園のため家を出る段階になっても「まだ遊びたい!」と駄々をこねる息子をスムーズに保育園へ送り届けるための窮余の策が「トミカと一緒に登園」。園に私物のおもちゃを持っていってはいけないが、園に入るまでならセーフ。園の入口で回収したトミカは、私の上着やパンツのポケットかカバンの中に入り、お役御免となる。
最近はだいぶ回数が少なくなったが、一時は毎日のようにお気に入りのトミカが登園のお供になっていた。スーパーアンビュランス、コマツ油圧ショベル、トヨタダイナ清掃車、日立建機ホイールローダー…今日は何の車だ。たまに、自分が預かっているのを忘れてしまう。家で「あの車がない!」と大騒ぎになって、実は父親の通勤カバンの中に入ったままになっていた、というオチがつくまでが今年48歳になるおじさんの子育ての現実だ。
「子育てとは子どもに振り回されることである」「子育てとは我慢である」
自分の中で格言めいた言葉が生まれるほどには、育児に四苦八苦、試行錯誤の毎日を過ごしている。
子どもを叩いたりしたことはないが、感情的になって怒鳴ったり、モノに当たることは少なからずある。
がんばってつくった食事にまったく手をつけない、寝る時間になっても「まだ遊びたい」といってなかなか寝ない、朝起きない、食事に集中せずダラダラ食べる、朝のあわただしい時間に着替え、歯磨き、洗面など身支度を拒否する、外出中に「イヤイヤ」を発動し、床や歩道にゴローンして手足をバタバタ…。親をあざ笑うかのような傍若無人ぶり。
思い通りにならない現実に、我慢できず自分の感情を一方的に子どもにぶつける。その瞬間はすっきりするが、直後に猛烈な後悔が襲ってくる。47歳のいい大人が自分自身の感情もコントロールできないのか。なんてザマだ―。そんな自己嫌悪にさいなまれる。
なんで言うことを聞いてくれないんだ、せっかく苦労して〇〇したのに…。いやいや、思い通りにならないのが子育てで、親の計画通りに進むことなど例外中の例外だろう。そんなことはわかってはいるが、イライラをおさえられない時だってある。
「What happened, happened」
直訳すると、「起きたことは起きたこと」。起きたことは仕方がないという意味だ。
最近、意識的にこう考えるようにしている。イライラすることはだいぶ減った。子どもがどんどん成長しているということもある。
起こってしまったことは仕方ない。イライラせず、気長に、気楽にいこう。(相)
保育所の玄関までおもちゃを共にする…だいぶ頻度は減りましたが我が家もまったく同じですごく共感しました。
「名前」の特集の時はたいへんお世話になりました。月刊イオもブログもいつも読むのを楽しみにしています。
数年前から子どもが通う保育所で去年から小学校で人権学習の取り組みとして年に一回授業をする機会を持つようになりました。また、そのようなことも取材していただければ幸いです。
同じような経験をなされている方のコメント、ありがたく拝見しました。うちだけじゃなかったんだと安心しました。人権学習の件、機会があれば取材したいです。その際はよろしくお願いいたします。(相)