イスラエルのジェノサイド、そして日本
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イスラエルによるパレスチナ・ガザに対する攻撃が始まって40日以上が経つ。イスラエルはパレスチナ自体をせん滅しようとしており(まさにジェノサイドである)。14日のNHKのニュースは、ガザ地区の地元当局の発表としてイスラエルの攻撃による死者が1万Ⅰ200人を超え、そのうち子どもが4630人だったと伝えている。
13日の日刊イオ「消費する者たち」で(哲)さんがこの問題について、次のように書いている。全文をぜひ読んでほしい。
「自らの土地を追われたパレスチナ人たちがこれまでも投石による抵抗を試みた際にもイスラエル軍は銃で応じてきた。米国の援助を得て最新技術を有するイスラエル軍はパレスチナ人の抵抗を徹底的に抑え込み、難民キャンプへの襲撃や民間人虐殺を繰り返してきた。そのたびに日本のメディアはどれだけパレスチナ人たちの「声」を報じただろうか。」
私のSNSに虐殺の悲惨な写真がたくさんアップされて目に入ってくる。それらの写真を見るたびにイスラエルとそれを支える米国と米国に追随するイギリスやフランス、日本をはじめとする国々に対する憤りがこみ上げる。
そもそも1948年に欧米諸国の思惑・後押しによりイスラエルが建国されたことにより、数十万人のパレスチナ人が故郷を追われることとなった。同じ48年に米国は朝鮮半島の南で単独選挙を強行し朝鮮半島の分断を固定化した。
よく「怒りの連鎖を断ち切ろう」とか「過去にとらわれずに未来志向で」といったことが言われるが、それは加害者側が絶対に言ってはいけないことである。
米国やイギリスなどの帝国主義諸国はアジア、アフリカ、中南米などの国々を植民地支配し多くの人々を虐殺し莫大な富を略奪してきた。そのことが現在の世界のありようを作っているのであり、加害国は真に反省し補償してきたとは言えない。
日本は10月16日の国連安保理で人道的停戦要請の決議に米国らとともに反対票を投じている。イスラエルによる虐殺行為を止める意思がないということだ。
世界の良心はイスラエルのジェノサイドを一刻も早く止めるために全力を注がなくてはいけない。
自民党の杉田水脈衆議院議員はアイヌや朝鮮人に対して差別発言を繰り返し、北海道と大阪の法務局が人権侵犯があったと認定しているが、本人はまったく反省していない。そして政権与党の自民党は自分の政党の杉田議員に対し何のお咎めもない。
杉田議員にそのような発言をさせて許している日本社会の現状があり、その差別発言に拍手を送る人たちが少なからず存在する。
そういった人たちの精神構造はわからないが、ひとつ、朝鮮人なら朝鮮人に対する憎悪の感情がある。憎悪は最終的にジェノサイドへとつながる危険性がある。
岸田政権は昨年12月16日、国家安全保障戦略(NSS)などの安保関連3文書を閣議決定した。内容は、敵基地攻撃能力を保有すること、23年から5年間の防衛費を1.5倍以上の43兆円にすることなど。
今回のイスラエルのガザに対する無差別攻撃が日本の軍事拡大の流れを助長することにならないか。
ガザ地区の現状を見ていろんなことが頭を駆け巡る。(K)