メディアの真の役割とは
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世界にはさまざまなメディアが存在する。新聞、ニュース番組、広告、ラジオなど。またそれらの手段を使って報道される内容は真実でなければならない。虚偽の報道を続けることで人々はそれが本当の情報だと信じ込んでしまう。
何が真実で何が嘘なのか。これを人々がしっかり見極められるように報道手段である新聞媒体やニュース番組が存在する。
例えばイラク戦争を題材にしてその真実に迫る記者を追った映画「記者たち 衝撃と畏怖の真実」はマスメディアの正義とは何かを映し出している。米国の大手新聞社(ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなど)はジョージ・W・ブッシュ大統領が2002年に一般教書演説で明かした対テロ戦争に対する発言を支持し、そのまま報じ、米政府がイラク戦争に踏み切ることに対してもそのまま報道する中、映画で登場するナイトリッダーという地方新聞社は米政府がイラクに侵攻した理由が違う部分にあるのではないかという疑問を持ち、真相を突き止めようとする。
結果的に、米政府が主張していたイラクの大量破壊兵器保持は捏造だった。このように情報1つで物事の真実が180度変わってくる。
また、明らかに事実なのは、米政府が行ったイラク戦争は甚大な被害を生み、それが中東でのテロリズムを加速させたことだ。どっちが正しいかではなく、原因は何で、どうしてこのようなことが起き、このような対立が続いているのかを私たちは紐解き、知る必要がある。
今、起きているハマスとイスラエル軍の衝突の問題もどのような視点で捉えるかが重要だ。過去の出来事(ローマ帝国による当時のユダヤ人王国の壊滅、19世紀になってからのユダヤ人たちによるシオニズム運動、1947年の国連決議181、オスロ合意、イスラエル人たちの入植など)からこの問題の原因を探る必要がある。このイスラエルーパレスチナ問題は長い時を経ても未だに解決していない。
このようにさまざまな場所でさまざまな情報に接するSNS社会で今、何が本当で、何が嘘かを見極める力と視野、思考力が必要な時代に突入したと思っている。
自分もこれから一記者として視野を広く持ち、物事を正しく捉え、記者活動に励んでいきたい。(国)