桜が咲くまで
広告
2月も半ば。2日前から東京では春の陽気が続き、昼間はぽかぽかとした日差しに包まれ、コートがなくても十分楽に過ごせるほど。
陽も少しずつ長くなり、気持ちも自然と前向きになっていくようだ。
とはいえ少し前には東京にしてはなかなかの大雪が降り、くるぶしほど積もっただろうか。真っ白な雪道にワクワクしたものの、歩くのには想像以上の労力がかかり、目的地にたどり着くまで多大な時間を要した。
公共交通機関の乱れや転倒事故なども相次いだ。弊社刊行物の配達も遅れた。たった1日2日とて雪の日は侮れない。
少し話がそれたが、今週は一転、温かな陽気が続き、心躍る毎日だ。
しかし。
この時期には決してうれしくない「土産物」が――そう、花粉だ。
東京では9日から花粉が観測され、今週から、特にこの春陽気の数日間で活性化するとか…なんとも複雑な気持ちである。
学生時代からずっと花粉と付き合ってきた私。
最初に違和感を感じたときの記憶は明確で、初級部1年の頃だった。目が痒くて眼科に連れて行ってもらい、さまざまな検査を受けた結果、花粉症と診断された。以降毎年、花粉への過度な反応(思い出して書いているだけでムズムズするのは気のせいか)とともにこの時期を過ごしている。当然、症状に慣れなどあるわけがない。
高級部の頃、同級生の中にも花粉症に悩む友人がいた。授業終了直後の教室で、眼の痒みを我慢できなくなったかのじょのカバンの中から「ア」から始まるピンク色の某洗眼薬(しかも大きい方)が出てきたという伝説級の思い出もある。
(その友人とは卒業から10年が経った今も毎年、花粉の飛散がひどくなる度に連絡を取り合っている。我ながら少し面白い関係性だ)
最近は良い薬と出会い、眠気や頭痛の副作用はあるものの、幾分か楽に過ごせている。
と同時に、この時期は花粉症によく効くと言われている食べ物・飲み物も意識的に取っている。ヨーグルト、キムチ、梅干し、根菜、緑茶…これらには身体の免疫機能を向上させたり、アレルギー反応を抑える効果があるという。
読者の皆さんも花粉症に悩まされている人は多いのではないだろうか。ここ数年ではじめて症状を感じるようになったという人もいるだろう。
スギ花粉の飛散は、桜が咲くまでにピークが終わるという。
「桜が咲くまで」。そう思うと、もうすぐそこの春を待つようで、少しだけワクワクしてくる。
ちなみに次号(3月号)の連載「暮らしにウリマル」では、花粉症に関する対話文も紹介している。朝鮮語で「花粉」は… 答えは3月号で!
(鳳)