左利きの困難
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2000年4月、自分は左利きで生まれた。生まれた直後から保育園の時期までは利き手と利き足が左利きだということに関しては特に意識していなかった。
しかし大人になるにつれて、徐々に意識するようになっていった。周りがほとんど右利きで、右利きがスタンダートという先入観にとらわれてしまった。世界の物は当たり前だが、すべて右利きのために作られている。学校や生活で左利きと右利きに差異がでる例を何個かあげてみようとおもう。
まずは大定番のハサミ。今はもう左利き専用のハサミがあるが、数は右利き用が圧倒的に多く、右利きのハサミはとても使いにくい。なぜか紙が切れないのだ。でも、これは左利き利きのハサミを持っていれば解決する。しかし、友達からハサミを借りる時、その友達が右利きだった場合は気を付けた方がいい。
次に鍋でつかう横口レードル。これは一番イライラする。ホテルにあるカレーや味噌汁が入った銀の大きい鍋にはそれらをすくうための横口レードルが入っている。これは当たり前だが、右利き専用になっている。なぜイライラするのかというと左利きはまず右手でレードルを取り、左手に持ち替える。次にお皿を右手に取り、左手で入れる。右利きの人は右手でそのままレードルを持ち、左手にあるお皿に入れるだけという単純な作業だ。とても羨ましい。たまに、この作業が嫌になり、カレーや味噌汁を食べない時もあるくらいだ。
次に自分の母校の中学校の体育の授業で行った走り高跳びでの経験。これはイライラするというより少し、恥ずかしかった。こう思うのは自分だけかもしれない。同じことを思った人がいたらぜひ教えてほしい。走り高跳びは右利きと左利きで飛ぶ方向が違う。右利きは右から、左利きは左から助走をつけて飛ぶ。何が恥ずかしいのかというと、中級部のクラスメンバーの大半が右利きだったので、走り高跳びを行うグラウンドで待機する時の列の右側にクラスのほぼ全員がいて、左側には自分を含めた1人、もしくは2人しかいない。この構図自体がとても恥ずかしく、疎外感がすごかった。
このように左利きの困難や経験について語ったが、実は神奈川県相模原市には菊屋浦上商事という左利きグッズ、文房具専門店がある。ここに一度足を運んでみたいと思っている。これからも左利きの困難を打開していきたい(国)。