「在日コリアンソーシャルワーカー応援基金」が設立!
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在日コリアン高齢者生活支援ネットワーク・ハナ(ハナネット)が運用主体となり、「在日コリアンソーシャルワーカー応援基金」が設立された。7月1日から8月31日にかけて、希望者を募集している。
社会福祉士とは、「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格で、社会福祉士法第2条第1項において「社会福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上若しくは精神上の障害があること又は環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者その他の関係者との連絡及び調整、その他の援助を行うことを業とする者をいう」と位置づけられている(全国社会福祉協議会HP参照)。
社会福祉士は、高度な専門知識や技術をもって福祉や医療の相談援助の場において重要な役割を担っている。相談者を支え、各々の課題を解決するため多様な仕事をしている。
社会福祉士資格を基礎に研修と経験を重ねれば、医療ソーシャルワーカー、スクールソーシャルワーカーをはじめ、行政や各種事業体における相談専門職、成年後見人としての権利擁護活動など、活動の場はさらに広がる。
在日コリアンの社会福祉士たちもいる。
在日コリアンの社会福祉士には、日本の福祉系大学に通い卒業と同時に社会福祉士となり活躍している人や、社会人になり通信教育を受けて資格取得した人もいる。
朝鮮大学校卒業生にも資格要件があり、1年10カ月の通信教育を受ければ国家試験を受けられる。さらに10ヶ月の通信教育を受ければ、精神保健福祉士の国家試験も受けられる。
しかし、通信教育には一般的に30万円以上の学費がかかる。
奨学金制度や人材育成制度、各種助成金を活用し幾分か工面をすることが可能だが、これらの制度は全員が使えるものではなく、ハードルが高いものとなっているのもまた現実だ。
そこで立ち上げられたのが同基金だ。
基金要綱には次のように記されている。
日本で永住せざるを得ない在日コリアンにとって、生活を支える専門職の伴走者が増えることは、人としての尊厳を守り、自立して生き抜くうえで大切なことであると考える。
在日コリアンの社会福祉士が増えることは、多様化する地域社会において誰もが自身のアイデンティティを確立し、ありのままの生き方を尊重するソーシャルワーク、社会資源の創設など、多様に貢献できると考える。
応募要件等、基金の内容は以下。
人を想い、社会を想いソーシャルワーカーを目指す同胞たちにこの知らせが届けば幸いだ。(鳳)
◆応援プログラム
1) 1 名の社会福祉士希望者 100 万円(25 万円×4 年間)
2) 1 名の社会福祉士希望者 30 万円
3) 4 名の現役社会福祉士 20 万円(5 万円×4 名)
◆対象要件
朝鮮半島にルーツを持つ在日コリアン(国籍、在留資格を問わない)
1)社会人で働きながら社会福祉士養成施設(通信課程を含む)に通い社会福祉士を目指している者
2)通信制の専門学校への入学を予定または在学中、卒業した者
但し、通信制の専門学校等に入学していない場合は入学後の授与となる。
1),2) 社会生活中にあり、在日コリアンを対象としたソーシャルワークの活動実績があり、現在もその現 場にいながら社会福祉士の資格取得を目指そうとする者
3)すでに社会福祉士として現場で働いている者
◆提出書類
2.レポート(記入方法、様式は問わない)
– なぜ社会福祉士を目指すのか 1,200 字程度 1),2)
– 現場で夢見る社会資源は何か 1,200 字程度 3)
*必要に応じてリモートによる面談をする場合がある。
◆募集期間、提出及び問い合わせ先
―募集期間 2024 年 7 月 1 日~8 月 31 日(消印有効)
―郵送・問い合わせ先
〒601-8022 京都市南区東九条北松ノ木町 12 番地 NPO 法人エルファ内 ハナネット事務局
sorotowa@lfa-kyoto.org
◆審査結果発表
10 月末を目途に個別宅へ郵送にて通知する。