残り20席となりました/中村一成講演会
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10月27日(日)、京都・ウトロ平和祈念館で予定されている、中村一成(なかむら・いるそん)さんの新刊出版記念講演会「今日に抗う」が、残り20席となりました。
東京、大阪、愛知など遠方からの参加も承っており、主催者としてうれしいかぎりです。
9月20日、川崎市ふれあい館で中村さんの講演会がありました。約2時間にわたる講演会で中村さんは、この本に書かれた同胞たちとの出会いをしみじみと語っていました。
在日朝鮮人をめぐる現在の状況をどう捉えるか、
人々を苦しめる不条理、差別の根本である植民地主義をどういう方法で社会に訴えればいいのか―
を悩む人たちは多いと思うのですが、中村さんの話から、鬼籍に入った方々の言葉、闘い方にハッとさせることは多かったです。
無年金の不条理を闘った1世の同胞高齢者たち、他にも高英三さん、宋斗会さん、李哲さん…。今この時間も理想をもって闘いつづける人たちの言葉と生きざまが、自分の中で立ち上がり、勇気を与えてくれる感覚がありました。
この連載を担当するなかで、一番印象に残っているのは、東京無償化裁判で敗訴したときの回です。
2018年10月30日、東京高裁は原告の東京朝鮮高級学校生に敗訴を告げるや、法廷から傍聴者を早々と追い出しました。法廷の外には、泣きじゃくる女子生徒の背をさする東京朝高生の姿があり、「不当判決糾弾」の絶叫が響くなか、背後から差別主義者たちが「画期的判決」とがなり立てていました。
「この日を迎えるためにやり残したことはなかったんですけど、まだまだやれることはあると思っています。原告たちの勇気を無駄にすることなく、最後はみんなで喜びを分かち合う日がくることを信じて、『正義は勝つ』ことを子どもたちに証明したい」
地元でともにオモニ会の活動をしてきたシン・ヨンヒョン東京朝鮮中高級学校オモニ会長の言葉です。
中村さんが東京高裁判決の日、幾度も想起したのが、英国の映画監督・ケン・ローチが自作に引用したサルバドール・アジェンデの演説の言葉だったといいます。
…彼は聖アウグスティヌスの言葉を引いて人々にこう訴えたのだ――
「希望には二人の娘がいる。『怒り』と『勇気』である」…(『今日に抗う』から)
高裁判決に絶望していた私に、「あきらめてはならない」と奮い立たせてくれた言葉でした。
講演会では、中村さんが紡いだ数々の言葉から多くを感じていただけると思います。ぜひお越しください。(瑛)
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中村一成出版記念講演会
日時:2024年10月27日(日)14時半~16時(16時半から焼肉交流会)
場所:ウトロ平和祈念館(近鉄京都線「伊勢田駅」出口から西へ500m)
参加費:講演会は無料、焼肉交流会は3000円(飲み物代込み)
主催:中村一成出版記念講演会実行委員会
問合せ:utorokouen2024@gmail.com/☎03・6820・0107(月刊イオ編集部)/☎0774・26・9222(ウトロ平和祈念館)
申込方法:Googleフォームからお申込みください。https://docs.google.com/forms/d/1_ClFbVzwP6fS8a_N-1MHEDpzw8tQ_BtgxnVGJE9Y8xA/edit
※定員になり次第、締め切ります。