맥아더(メガド)ってなんだ!?
広告
18歳の時のことだ。
同胞学生たちのための寄宿舎でひとり朝鮮語の本を読んでいた。
私は小学校から高校まで朝鮮学校に一度も通うことができなかった。大学も日本の私立大学に入学したのだが、在日本朝鮮留学生同盟(留学同)に参加した後、やっと本格的にウリマル(朝鮮語)を勉強し始めた。
ウリマルを学び始めて2~3カ月が経って、辞書を引くことができるようになったころだ。その日読んでいた本は1945年8月15日の祖国解放後の朝鮮半島情勢を解説したものだった。朝鮮の歴史とウリマルを両方勉強するためだ。あの頃、私の人生の中でもっとも熱心に勉強した期間だと言える。
ページをめくりながら、「ホワイトハウスは백악관(ペガックァン)というのか」とか、ふむふむと納得しながら読み進めていく。
しかし、辞書に載っていない単語が出てきた。
それが「맥아더(メガド)」だ。
インターネットがない時代。夜遅く先輩たちも寝ていて訊くことができない。
「맥아더ってなんだ!?」。
単語の意味がどうしてもわからなく寄宿舎の部屋で夜中、ひとり叫んだ言葉だった。
それからどれくらいの時間が経っただろうか。
何度も読むうちに文章の内容から、「맥아더」が人物名であることがわかり、ついにその人物が誰なのかにたどり着く。
一人で正解にたどり着いた喜びと達成感、日本語の呼び方との違いの大きさに驚いたことなど、その時の様々な思いは今も忘れられない。(k)
【おまけ】
マクドナルドのことを韓国では「맥도날드(メッドナルドゥ)」と言う。
28年前のことだ。韓国からの旅行者がホテルの場所がわからなくなり、たまたま歩いていた私に助けを求めてきたことがある。ホテルの場所を説明するのに「マクドナルドの近く」だと言っていた。最初、「맥도날드」がマクドナルドのことだとわからなかったが、「맥아더」のことがあったからかピンときたおかげで無事にホテルに案内することができた。