朝鮮学校子どもたちの独特の感性 朝鮮学校の若きアーティスト達ーGAKUBI選抜展-PartⅡ
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東京新宿の高麗博物館で行われているGAKUBI選抜展‐PartⅡを観に行った。同展示は前期(2月1日~3月16日)、後期(3月19日~4月27日)の2回にわかれて開催される。展示される作品も入れ替えられるそうだ。PartⅡとなっているのは3年前にも開催されたから。GAKUBI=学美は在日朝鮮学生美術展覧会の略。
前期の展示には18人の児童・生徒たちの作品が展示された。絵画が基本だが立体、映像の作品もある。全般的に「普通の絵」はない。目玉を指でつまんでいるものなどぶっ飛んでる作品が多い。

前期の展示。手前右に見えるのが作品「사람(人)」の一部
注目したのは「사람(人)」という作品。神奈川朝高のキム・チュチョルさんが制作したもので、5つの違った手法で自分自身の姿を描いている。説明文には「自己の俯瞰と客観視を試みた」と記してある。すごく前衛的な作品だ。23年の学美展で金賞を受賞した。
高麗博物館が今回の展示を企画した目的は、在日コリアンへの差別偏見が日本の中に根強く残っているなか児童・生徒たちの作品を通して朝鮮学校への理解を深めるきっかけにしようとするものだ。

「朝鮮学校ってなに?」のパネル展示
目的に沿って、美術展示の横で「朝鮮学校ってなに?」というタイトルのパネル展示が行われている。朝鮮学校の始まり、その教育内容と高校無償化問題、朝鮮学校との共生を目指してなどの内容で、朝鮮学校の基本的なことが理解できるようになっている。
朝鮮学校子どもたちの独特の感性に触れ、朝鮮学校に対する理解を深めることができる展示だった。(k)
※3月22日の土曜日14時から、崔誠圭さん(東京朝鮮中高級学校美術教員)と岡本同世さん(GAKUBI鑑賞者)のGAKUBI深堀トーク(対談)が会場で行われます。