民族教育権―現状打開に向け法廷闘争へ
大阪府と大阪市が朝鮮学校に対する補助金の交付を打ち切った問題で、大阪朝鮮学園は9月20日、2011年度補助金を不支給とした行政処分取り消しと交付の義務付けを求め、大阪地方裁判所に大阪府と市を提訴した。「高校無償化」問題から始まった朝鮮学校への政治弾圧とそれをはねのけようとする闘いは新たな段階へと入った。
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朝鮮学校への「高校無償化」制度適用と大阪府・大阪市の補助金支給再開を求め、朝鮮学校の保護者や関係者、同胞、日本市民らが4月17日から毎週火曜、大阪府庁前でデモ活動を行っている。参加者たちに思いを聞いた。
「高校無償化」排外主義とのたたかいの先に(下)
子どものため、絶対にあきらめられない
2010年度につづき、11年度も朝鮮高校に「無償化」が適用されないまま、新学年度が始まった。適用を求める運動が日本全国で果敢につづけられているが、日本政府は「審査中」と主張するばかりで、結論の見通しは見えない。前回につづきこの問題に関わる人びとの思いを伝える。今回は東京、大阪、兵庫で、子どもを朝鮮学校へ送る保護者たちに話を聞いた。
「当事者」として向き合う日本人の思い
日時:6/10(日)16:00~19:30
場所:東京朝鮮第2初級学校講堂(地下鉄豊洲駅4番出口徒歩10 分)
朝鮮学校に対する「高校無償化」適用はいまだに実現していない。
昨年11月、菅直人前首相は朝鮮半島で起こった「砲撃事件」を受け、
朝鮮学校の「無償化」審査手続きを政治的判断で「凍結」したが、今年の8月末、
自らの退任とともに凍結を解除した。しかし3ヵ月が経った12月現在もなお、
審査は済んでいない。そればかりではなく、地方自治体による
補助金打ち切りなど、「高校無償化」からの朝鮮学校排除に
端を発した差別はさらに深刻化している。
8月29日、民主党代表選のさなか、菅直人内閣総理大臣(当時)が、朝鮮学校に対する「高校無償化」適用の審査手続きを再開するよう指示した。これを受け文部科学省は適用に向けた手続きを再開。硬直状態だった「無償化」問題が打開へ向け動き出した。
6月23日、朝鮮学校への「高校無償化」適用を求める大規模集会が東京(豊島公会堂)と大阪(エル・おおさか)で行われ、同胞、日本市民、韓国からの支持者らが集い、朝鮮学校への即時適用を訴えた。
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